2016年リオ・オリンピック・パラリンピックのマスコット名、「ヴィニシウスとトン」に決定

2014年 12月 15日

ヴィニシウスとトン

2016年にリオデジャネイロで開催が予定されているオリンピック・パラリンピックのマスコットの名前の投票結果が12月14日(日)に公表された。

21日間インターネットで一般投票が行われた結果、「ヴィニシウスとトン」が323.327票を獲得(44%)したと、TVグローボのニュースバラエティ番組「ファンタスチコ」が伝えた。

投票は3組の候補から選ぶ形で行われ、次点は「オバとエバ」で38%、「チバ・トゥッキ」とエスキンジンは18%だった。

「ヴィニシウスとトン」は、リオデジャネイロを代表する有名人でもある音楽家コンビ、ヴィニシウス・ジ・モライスとアントニオ・カルロス・ジョビンにオマージュを捧げられた名前。トン(Tom)はアントニオの愛称で、ブラジルではトンと発音されることが多いが、その他の国ではトムとも発音される。

ヴィニシウスはオリンピックのマスコット、トンはパラリンピックのマスコットの名前になる。

詩人でもあったヴィニシウス・ジ・モライスと、20世紀を代表する作曲家のトン・ジョビンは、共にブラジルの文化に多大な貢献をした表現者だが、ボサノヴァの名曲「イパネマの娘」を生んだコンビとしても知られる。リオデジャネイロの街のすばらしさを世界中に伝えたという側面が今回のリオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックのマスコットの名前に選ばれた大きな理由のようだ。

2016年リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピック組織委員会のカルロス・アルトゥール・ヌズマン会長も、賛辞を贈った。

「ヴィニシウスとトンは、すでに素晴らしさとの同義語として世界中で知られています。2016年のリオ・オリンピック・パラリンピックにふさわしい名前です。私たちのマスコットたちはブラジルの動物や植物を表わすだけでなく、私たちの国の音楽(のすばらしさ)も表わします。子どもたちにも多大なインスピレーションを与えると確信します」(ヌズマン会長)

同組織委員会のマスコットやマークに関するディレクター、ベッチ・ルーラさんは「ヴィニシウスとトンという名前が選ばれたことは、このキャラクターによりブラジルらしさを与えてくれます。彼らは、オリンピックとパラリンピックというイベントの価値とメッセージをさまざまな人々、特に子どもや若者たちに広めることでしょう」と語った。

(文/麻生雅人、写真/Reprodução/「Fantástico」/TV Globo)
TVGloboのニュースバラエティ番組「ファンタスチコ」に登場したヴィニシウスとトン。「ファンタスチコ」は日本ではグローボインターナショナル(スカパー 514ch)で放送中