2015年 08月 25日 23:57
8月25日(火)、USドルが再び上昇したと、現地メディア「G1」(同日づけ)が伝えている。これは他の新興国の通貨とは異なる動きで、ブラジル国内の政情不安に投資家が反応しているとみられている。
この日の市場は、アメリカ合衆国の通貨は1USドルが3,6084レアル(ヘアイス)で売られる値で取引を終えたという。「G1」の為替レートを伝えるチャートでは、夜7時30分の段階で3,6175レアル(ヘアイス)とさらにドル高は進んでいる。
この数字は2003年2月27日以来の最高の終値とのこと。同日の最小値は3,5135レアル(ヘアイス)で、これは中国の中央銀行、中国人民銀行が追加緩和政策を打ち出したことに反応したものだという。
「中国は早期の事態収拾を試みました。しかし、わが国には依然として政治に不確実要素があり、これが市場に影響を及ぼしているのです」と、サンパウロ銀行の為替ディレクター、タルシージオ・ホドリゲス氏はロイターに対して語っている。
24日(火)、ミシェウ・テメル副大統領(民主運動党・PMDB)が、政府内の政策調整役を降りることを表明している。副大統領は、議会で、特に自身の所属政党である民主運動党(PMDB)との摩擦に直面していた。
ただし、株式市場のボベスパは、中国の緩和政策発表後に上昇に転じている。ボベスパ指数は昨日まで3.03%の下げをみせていたが、0,47%高である44.545ポイントとなっている。
(文/麻生雅人、写真/Marcello Casal Jr/Agência Brasil)
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