ブラジル・レアル、対USドルで過去12年の最安値、3.55レアルに

2015年 08月 24日

レアル安

対USドルで下落を続けるブラジルの通貨レアル(ヘアウ)が、8月24日(月)、この12年間での最安値を更新した。現地メディア「ヴェージャ」(24日づけ、電子版)が報じている。この日、1レアルに対して3.55レアルを記録したという。

上海株式市場の株価の下げ幅が8%以上となり、世界第二の経済大国とされる中国の景気が減速していることも影響しているという。グローバル市場における大きなリスク回避の気運に反応したものとみられているという。

この日、10時10分ころには1.57%、13時10分ころには1.63%のドル高となった。またUSドルは、メキシコ、チリなどの主要新興国に対しても高値を記録したという。

また、国内の政治の混乱も影響しているようだ。高等選挙裁判所(TSE)のジウマール・メンデス判事は、ペトロブラスの不正な資金がジウマ大統領の再選の選挙資金と労働者党(PT)に流れていたという疑惑について”多くの兆候がある”として、追及調査を求めている。

8月24日づけのブラジル銀行の為替相場では、1レアルは対日本円では34.2300円(海外送金及び振替、引き出し)となっている。

(文/麻生雅人、写真/Fernanda Carvalho/Fotos Públicas)
8月24日、1USドルが3.55レアルと、ドル高が更新された