ブラジルには”巨乳”と呼ばれるフルーツがある!?

2015年 08月 23日

ママォン パパイヤ

(かつて南米大陸に入植した)ポルトガル人のネーミング・センスは、「単純すぎるだろ」とたまに突っ込みたくなることがありますが、今日紹介するフルーツの名前もその一つ。

世界一のパパイヤ生産国ブラジルにおいて、パパイヤは「Mamão(マモン、ママォン)」と呼ばれています。

ブラジルでは「乳房」のことをmama(ママ)と言います。そして、名詞の語尾に(-ão)を付けると、程度の大きい様子を表現できます。従って、「Mamão(マモン、ママォン)」は直訳すると「巨乳」という意味になるのです。

ブラジルに来て初めてパパイヤを見たポルトガル人が「オオー、コレ・キョニュウ・ミタイネー!」と名付けたんでしょうか!?

ちなみにブラジルのパパイヤは、大きなものでは軽くラグビーボールくらいのサイズがあります。

ママォン パパイヤ

ブラジルでのパパイヤの食べられ方ですが、生食用ではハワイと呼ばれる小ぶりな品種が人気です。ホテルなどでの朝食のビュッフェに必ずといっていいほどパパイヤがあります。

フォルモーサと呼ばれるサイズが大きめのパパイヤはミキサーでピューレ状にしてジュースやパパイヤ・ミルク(ビタミナと呼ばれています)にして飲まれます。

また、ブラジル焼肉のシュラスコ料理屋に行くと、デザートにパイナップルとパパイヤを出してくれます。いずれも消化酵素が肉の消化吸収を助けてくれるということです。

パパイヤに含まれる消化酵素は胃の消化を助け、食事に含まれる栄養の吸収率を高めてくれます。また、ニンジンなどの緑黄色野菜に含まれるベータカロチンも豊富に含まれています。ベータカロチンは、活性酸素の働きを抑制し、がんや循環器系の病気を予防する効果が期待されています。

他にも多くの栄養素が含まれているわりに、カロリーが低いのでダイエット中の人におススメのフルーツです。

(文/唐木真吾、記事提供/ブラジル余話、写真/Lindomar Cruz、Sebástian Freire)

著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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