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ブラジルの絵本作家ホジェル・メロ、初の日本語絵本「はね」刊行される

はね ホジェル・メロ

2014年に”児童文学のノーベル賞”とも呼ばれる国際アンデルセン賞の画家賞を受賞したブラジル人絵本作家ホジェル・メロが絵を手掛けた絵本「はね」の日本語版が、今年(2015年)、マイティブックより発売された。本書はホジェル・メロにとって初の日本語による絵本となる。

ホジェル・メロは自ら文と絵を手掛けることも、他の作者のおはなしの絵だけを担当することもある。「はね」の作者は中国の作家で北京大学教授でもある曹文軒(ツァオ・ウェンシュエン)。「サンサン」(てらいんく)、「よあけまで」(童心社)が日本でも出版されている。

本書「はね」の主人公は、1本の、鳥の羽。風のある日は風に吹かれて空を舞い、風のない日は野原や池のほとりで何日もすごす。ある日、羽を見かけた男の子と女の子が、どの鳥の羽だろうと話しているのを聞いた羽は、はて、自分はどんな鳥の羽だろうと考え始める。

羽は風に乗って空を舞いながら、出会った鳥たちに「わたしは、あなたの羽?」と問いかける。来る日も来る日も、羽は出会った鳥に問いかける。しかし、帰ってくるのはいつも「ちがう」ということば。自分が何者かを意識しはじめたころは期待に胸を膨らませていた羽も、さまざまな鳥との出会いをへて、怒りや悲しみを知ることになる。そして…。

「『はね』の原稿を曹文軒先生から手渡されたとき、ぼくは泣いてしまいました。この本は悲しいけれど、生きる意味を考える本です」(ホジェル・メロ)

冒険と共に揺れ動く羽の気持ちを、ホジェル・メロは得意とるする繊細な筆遣いと、個性的な色彩感覚を駆使して描いている。

作品ごとに、もっともその物語の世界を表現できるようにと、キャンバスや筆、絵の具などの画材から、手法さえも変えるホジェル・メロは、本作「はね」では、グレーとブルーの組み合わせを基調にしながら赤や緑を組み合わせながらも鮮やかという不思議な色彩を使っているのと、世界を映す角度が羽の目線で描かれているため、いつの間にか読者も羽の気持ちで自分の居場所を探す旅をすることになる。

出版を手掛けたのはマイティブックの代表で、子どもの本のジャーナリスト、まついきみこさん。

「翻訳は、日本で人気の児童書作家の濱野京子さんで、曽さんの哲学的なお話しに深く入り込んだ文章に仕上げて読み応えがあります。日本、中国、そしてブラジルの3つの国の子どもを思う気持ちが一つになった1冊です」(まついきみこさん)

また、ホジェル・メロの原画展「旅する芸術家 ホジェル・メロ」がちひろ美術館・東京にて今日、10月25日まで開催されている。ちひろ美術館・東京(練馬区下石神井4-7-2、電話:03-3995-0612)の開館時間は10時~17時(最終入館16時30分)。

(写真・文/麻生雅人)

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