ブラジルで巨漢のイケメン銀行員(24歳)、33キロの減量に成功
2015年 10月 20日グローボ系ニュースサイト「G1」が10月17日づけで伝えたところによると、ミナス・ジェライス州の銀行員マテウス・フェハース・カルヴァーリョさんが、103キロから70キロという劇的な減量に成功したという。
減量方法は運動と食生活の改善というオーソドックスなものだが、まず最初に取り組んだのは「心をスリムにすること」だった。
24歳のマテウスさんは以前、体重が増えていくことを特に気にしたことはなかった。だがある日、同僚の女性がスポーツジムに誘ってくれた時、それもいいかもしれない、と思ったという。
当時の体重は103キロだったが、ジムに通い始めて1か月で6キロ減量した。これがきっかけとなってよりよい自分を目指し、食生活も変えようと思い立った。
「自分の働きかけに対して体が反応したことに気づき、今まであったことすら気づかなかった筋肉が見えてきて、自分の気持ちが前向きになっていくのを感じました」(マテウスさん)
食生活の改善にあたって栄養士の指導は受けなかったが、自分で健康的な食生活について調べ始めた。そしてSNSで食生活の改善を果たした人々の体験談からも影響を受けた。改善を始めてから2年経った今、33キロ減量し、70キロの体重を保っている。
それまで一度も痩せていた時期はなかったが、特に肥満が進行したのは大学時代、両親の家を出て節操のない生活をしていた時だという。
「当時、食事の時間は特に決めていなくて、パスタ類、揚げ物をたくさん食べ、水分や果物は採らず、外食かハンバーガー、ナゲットなどの工業的に作られた食品しか食べていませんでした。フェイジョン豆のスープが食べたいときは、缶入りのものを買っていました」(マテウスさん)
炭酸入り清涼飲料水は一日に3リットル飲む、という生活だったが、いったん自分で食生活について学ぼうと決めたら、即実行に移した。
「突然始めたんです。最初は大変でしたよ。体がすっかり毒されていましたから以前食べていたものがとっても恋しくなりました。そんな中でまず最初にやったことは自分の心をスリムにすること、自分が目指す姿に意識を集中することでした。それが自分の劇的な変化を支えることになりました」(マテウスさん)
マテウスさんは最初は空腹に悩まされるだろう、と思っていたが、想像していたほどではなかった。3時間ごとに食事をすることで1日空腹を感じなかったという。
彼は自分の自分の日々の食生活を逆三角形型と定義し、朝いちばん多く食べて夜に向けて量を徐々に減らすパターンを守っている。朝食にはブラックコーヒーと全粒粉パン、チーズは欠かせない。昼の少し前には果物を食べる。
昼食のメニューは胚芽米、鶏肉または魚、卵そして大量のサラダを選ぶ。小腹がすいた頃にはまた果物を食べ、夜は鳥の胸肉を食べる。揚げ物、清涼飲料水とファストフードはもう食べない。
この新しい食生活を続けられているのは再び家族と一緒に住むようになったからだ。彼の母親がこのメニューを受け入れてくれたことが大きい。マテウスさんいわく、家族は初めのころから協力してくれたのだそうだ。
「両親は僕のことが心配だったんです。『お前、食べすぎじゃないのか?』『痩せたいとは思わないのか?』とよく聞かれました」(マテウスさん)
スポーツジムでは最初の1年はエアロバイクを集中的に使い今は筋力トレーニングを中心に行っている。
体が健康になっただけでなく、減量は心理的にも大きな影響を与えた。
「常に前向きでいられるようになり、内気な部分が減りました。以前は外に出ることを億劫に感じていましたが、人生に対する接し方が変わりました。外見だけでなく心も変わり、以前よりも自分のことが好きになりました」(マテウスさん)
この劇的な変化に周りが気づかないはずはない。ミナス・ジェライス州南部の人口3000人の小さな町コンセイサゥン・ド・オウロ・ヴェルヂで生活していると、マテウスさんに常に人々から「薬を飲んだのか?」、「手術をしたのか」と尋ねられている。
「二年ぶりに会った友達は僕に気づかなかったほどだよ」(マテウスさん)
(文/余田庸子、写真/Mateus Carvalho/Arquivo pessoal via G1)