2018年W杯予選に向け、新生ブラジル代表メンバー発表に

2016年 08月 24日

ブラジル新代表メンバー

ブラジルが劇的な優勝に輝いたリオデジャネイロ・オリンピック男子サッカー。しかし、そんな余韻に浸る間もなく、サッカーブラジル代表には次の戦いが待ち構えている。

2018年にロシアで開催されるワールドカップの南米予選である。W杯南米予選に向けて、新生ブラジルセレソンは、8月22日、新たなメンバーを発表した。

これは、オリンピックのU23代表ではなく、フル代表になる。そして、ドゥンガの後を受け6月に監督に就任したチチにとって、初めての試合となる。

以下、発表されたメンバーである。

●GK
アリソン(ローマ/イタリア)
マルセロ・グロイ(グレミオ)
ウェヴェルトン(アトレチコ・パラナエンセ)※

●DF
ファグネル(コリンチャンス)
ホドリゴ・カイオ(サンパウロ)※
ジウ(山東魯能/中国)
マルキーニョス(パリ・サンジェルマン/フランス)※
フィリペ・ルイス(アトレティコ・マドリード/スペイン)
マルセロ(レアル・マドリード/スペイン)
ダニエウ・アウヴェス(ユヴェントス/イタリア)
ミランダ(インテル/イタリア)

●MF
ハファエウ・カリオカ(アトレチコ・ミネイロ)
ルーカス・リマ(サントス)
へナト・アウグスト(北京国安/中国)※
パウリーニョ(広州恒大/中国)
ジュリアーノ(ゼニト/ロシア)
フィリペ・コウチーニョ(リヴァプール/イングランド)
ウィリアン(チェルシー/イングランド)
カゼミーロ(レアル・マドリード/スペイン)

●FW
ネイマール(バルセロナ/スペイン)※
タイソン(シャフタール/ウクライナ)
ガビゴウ(ガブリエウ・バルボーザ)(サントス)※
ガブリエウ・ジェズス(パルメイラス)※

以上23名である(※は、リオ五輪メンバー)。

リオ五輪のメンバーから7名が選ばれている。今回のリオ五輪のメンバーは相当に強力であり、またブラジル国内にも相当なインパクトを与えていたので、かなりの活躍したルアンやフェリペ・アンデルソンなども選ばれるかとも思ったが、今回は選から漏れた。

しかし、Wガブリエウや、GKとして全試合でゴールマウスを守ったウェヴェルトンは選ばれている。

また、DFマルセロが久々に復帰していることは喜ばしいことだと思う。

そして、注目に値するのは、誰がキャプテンになるかである。

ネイマールは、リオ五輪での優勝後、キャプテンを降りると発言している。その言葉を受け、チチはどのような判断を下すのか、注目したい。ネイマールはキャプテンではなく、自由に自分のプレーに集中させればいいと思う。キャプテンは、リオ五輪でOAとしての責任感を見せていたへナト・アウグストか、ネイマール不在の先のコパ・アメリカでキャプテンを務めていたダニエウ・アウヴェスあたりになるのではないだろうか。

五輪で劇的な優勝を飾ったブラジル。この勢いを止めるわけにはいかない。最近のフル代表で、ブラジルはまったく結果を出せていないが、ここが正念場だ。

試合は、9月1日にキトでエクアドルと、そして9月6日には、日本代表もリオ五輪で戦ったマナウスのアレーナ・アマゾニアでコロンビアと試合を行う。現在、6位と、出場圏内(4位以内)、プレーオフ圏内(5位)から外れているブラジル。ここで、しっかりと勝ちきって、リオ五輪での勢いを続けてほしいと思う。

(文/コウトク、写真/Roberto Castro/Brasil2016)
写真は8月20日(土)、リオデジャネイロ、マラカナンスタジアム。優勝を果たしたオリンピック男子サッカーチームから7名が新代表に

著者紹介

コウトク

2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。
2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。

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