週末の楽しみ、シュハスコが地球温暖化に影響!?

2016年 11月 23日

シュハスコ 音節効果ガス

ピッカーニャ(イチボ)、フラウジーニャ(ハラミ)、マミーニャ(肩ロース)…いろんな部位の肉によく塩をふって、真っ赤な炭火で焼くスタイルでおなじみのシュハスコ(シュラスコ)が、気候にとっては悪影響を及ぼしている!?

牛の飼育からブラジル人の食卓にのぼるまで、牛肉は、地球温暖化の原因となるガスを大量に排出するアイテムであると、40以上の市民による社会団が扱ってネットワークを作っている体気候観測所(OC)が提言した。

同団体は、牛肉の消費量を減らし、生産方法をより効率化することを推奨している。

ブラジルにおける牧畜は、同国が発生させる温室効果ガス排出量の69%を占めており、この中には、動物による食料の消化活動の過程から廃棄物処理、肥料の使用、国の排出量の43%を占める森林伐採などを通じて生じる温室効果ガス排出量も含まれている。数値は天文気象台の温室効果ガス排出量評価システム(SEEG)によるもので、リオデジャネイロで開示されている。

林業と農業の認定及び経営研究所(IMAFLORA)の気候と農業のマリーナ・ピアット担当官によると、牛観測所のネットワークを統合すると、牛肉だけで、農牧畜業における温室効果ガスの排出量は全体の65%に相当するという。

マリアン担当官は問題のひとつは、牛の消化器系が草を消化するのが簡単ではないことにあると説明した。

「簡単に説明すると、牛は草を食べる際にゲップやオナラでメタンガスを排出します。そしてこのガスは、自動車の排気ガスのように灰色には見えませんが汚染物質なのです」(マリーナ・ピアット担当官)

マリーナ担当官は、ブラジルの牛の飼育数は約2億頭と世界最大で、このことも環境を悪化させている要因のひとつだと指摘する。

「これは、ほぼ国民一人につき一頭に相当する数です」(マリーナ・ピアット担当官)

温室効果ガス排出量評価システム(SEEG)のタッソ・アゼヴェード担当官は、農牧畜分野が国による排出量の69%に達しているのは牛自体の問題だけでなく、最も有害な燃料といえるディーゼル燃料を使うことの多い貨物輸送で生じる量や、飼育地域を作るための森林伐採も入っていると指摘する。

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(記事提供/Agência Brasil、写真/EBC)