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ブラジルの歌手たちが、先住民族の権利を訴える歌を発表

先住民 土地境界 デモ

4月24日(月)、ブラジルを代表する歌手など25名が、先住民族の土地の権利や人権を守ることを訴えた歌「デマルカサォン・ジャ(ただちに土地の境界策定を)」を動画サイトなどで発表した。

この週は「全国先住民運動週間」がブラジリアで開催されており、翌25日(火)には先住民族グループによる、土地の境界の早期策定などを訴える抗議デモが行われ、軍警察と先住民との衝突もあった。

歌に参加したのは、ジウベルト・ジウ、マリア・ベターニア、クリオーロ、ネイ・マットグロッソ、アルナウド・アントゥニス、エウザ・ソアーリス、ゼリア・ドゥンカン、ゼカ・バレイロ、ナンド・ヘイス、ゼカ・パゴジーニョ、レニーニ、マルガレッチ・メネーゼス、セウ、ジャキス・モレレンバウン、リリーニャ(ジョゼー・パイス・ジ・リラ)、レチシア・サバテーラ、ジョゼー・セウソ・マルチニス・コヘア、テテー・エスピンドラ、マルイ・ミランダ、エヂガー・スカンドゥーハ、ドナ・オネッチ、フェリッピ・コルデイロ、バイアーナシステム、そして先住民族の歌手ヂジュエナ・チクナなど25名。

25名が「ウィ・アー・ザ・ワールド」と同形式で、趣旨に賛同した歌手が多数参加して、各々が歌詞のパートを担当して歌い継いでいる。作詞はカルロス・ヘンノー、作曲はシコ・セーザル、映像の監督はアンドレ・デイラが手掛けている。

 

 

ブラジルのネットメディア「ア・クリチカ」が、この歌の誕生には、グリーンピース、社会環境研究所(ISA)、ブラジル先住民族議論(APIB)などの団体や、シネデリア、02フィウミスといった映像制作会社のバックアップがあったと紹介している。

「デマルカサォン・ジャ(ただちに土地の境界策定を)」の歌や動画にかかわった人々は個々の才能を駆使して、先住民族の権利、特に、先住民族の生活と文化の継承のために不可欠な彼らの土地の領域の保障を訴えている。

歌詞はブラジルの先住民族が抱えている諸問題と森林保護の重要性と関連付けて、詩的に訴えている。作詞を手掛けたカルロス・ヘンノーは、この歌は「私たちの社会の中でないがしろにされることが多く、先住民への連帯の精神を表わしています」と語った。

ジウベルト・ジウは、この歌は、先住民族の土地の境界に関するルールを妨げる行政措置によって、議会の法案が先住民の権利を脅かしているという闘いの叫びだという。

「これは闘いの叫びの声です」(ジウベルト・ジウ)

キャンペーンのサポーターや参加したアーティストによると、先住民の土地の境界策定が遅れていることが、森林伐採者、鉱物発掘者、不法侵入などによる森林の存在を脅かしているだけでなく、生活している先住民が土地の領有をめぐる紛争に巻き込まれ、彼らの生命を脅かしていると訴えた。実例として、2015年にマットグロッソドスウ州で起きた、農地開発をめぐる紛争で土地を脅かされたグアラニー・カイオワ族の先住民が殺害された例も示した。

「境界策定は、先住民の生活を確保するために不可欠です。彼らの領土を認めないということは、彼らの存在自体を否定するということです」と、キャンペーンの主催者サイドは述べた。

現在、社会環境研究所(ISA)が公表しているデータによると、250以上の先住民のコミュニティが存在し、150種以上の言語が話されているという。同団体によると、ヨーロッパ人がこの土地へやって来た頃には、先住民のコミュニティは1000以上あり、200~400万人いたと推測されているという。

(文/麻生雅人、写真/Wilson Dias/Agência Brasil)
写真は4月25日、ブラジリア。先住民族の土地境界策定などを訴えるデモに参加した先住民族が軍警察と衝突。軍警察は先住民族に対し催涙ガスやゴム弾などを使用した

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