メジャーリーグ初のブラジル人投手、デビュー戦で健闘!シカゴ・ホワイトソックス アンドレ・ヒエンゾ投手
2013年 07月 31日大リーグでまた一人、ブラジル人が新人としてデビューした。
メジャーリーグで、投手として初めてブラジル人選手が登板するという歴史的な日になった。かつて野茂選手も同じ様な立場だったろうが、彼の場合は日本人として初という国を背負う部分は既に村上雅則選手が過去にいたため幾分軽かったかもしれない(それにしても、野茂選手は別格だった)。
シカゴ・ホワイトソックスのAndré Rienzo(アンドレ・ヒエンゾ)選手が、その人。アメリカ時間2013年7月30日(火)の夜、クリーブランド・インディアンスとのナイター戦にデビューした。
2週間前の未来のオールスター戦に出場して完璧なピッチングを見せ、ホワイトソックス傘下のAAAチームでも7回を投げてノーヒッター、メジャーリーグでの活躍を皆が期待した。
そして、なんと同じブラジル人選手で先にメジャーリーグデビューを果たしている絶好調のYan Gomes(ヤン・ゴメス)選手がクリーブランドのラインアップに並んでいた。ゴメス選手はキャッチャーでもあるので、代表チームとしてヒエンゾ投手の癖や弱点なんかも充分に知っていた。
それでも、ヒエンゾ選手は7回を投げ、味方のエラーなどで3失点するも、4対3で勝ち投手の権利を持ちながら、5被安打、3四死球、6奪三振で降板した。
ゴメス選手には2打数1安打満塁の場面で押し出し1四球もあり、少し負けてしまった面もあったが、ブラジル人同士の息をのむ対戦が観られた。
試合は8回にそのライバルのゴメス選手が逆転2点タイムリーを放ち、試合をひっくり返し、クリーブランド7-4ホワイトソックスという結果になってしまったが、2人のブラジル人メジャーリーガーが創った素晴らしい試合となった。
デビュー戦にしては厳しい環境だったが、本当に素晴らしいピッチングだったと言える。
上手く運べば、次回3冠王のカブレラが率いる優勝候補のデトロイトなので、高い壁だが乗り越えて欲しい。
今後の彼らに大いに期待したいが、今日はアンドレ・ヒエンゾ選手におめでとうと言いたい。
(文/加藤元庸、写真/Jason Miller/Getty Images)
写真は7月30日、Chicago White Sox v Cleveland Indians戦のアンドレ・ヒエンゾ投手。オハイオ、クリーブランド。