浜松でブラジルのおさる、ゴールデンタマリンライオンに会おう

2013年 09月 22日

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きれいな黄金色の毛に包まれて、顔の周辺に雄ライオンのようなたてがみみたいな毛が生えているゴールデンライオンタマリン。体長は34~40cm、体重は600g~700gという小型のサルで、寿命は約10年~16年。森林伐採による住環境の変化と乱獲で、絶滅危惧種に指定され、世界中で厳格に管理されています。

ゴールデンライオンタマリンが住んでいるのは、ブラジル5大生態系の中でもっとも消滅の危機に瀕している生態系の、マッタ・アトランチカと呼ばれるブラジル大西洋海岸山脈森林地帯です。

ところがポルトガル人が上陸して以来、海岸線にあった大西洋岸森林は、町ができるにつれて伐採がどんどん拡がっていきました。今ではかつて森林だったところにブラジルの人口の70%が住んでいます。サンパウロを始め、リオ、クリチバなどブラジル経済を支えている経済的に豊かな大都市もこの中にあります。

残されている森林地帯も伐採や災害によって年々減少しています。 この領域を通る高速道路も2車線から4車線にまで拡大しました。さらにリオの海岸沖に巨大な深海油田が発見されてからさらに開発が進められていることもあって、森林の減少はより進むと見られています。

開発と共に住むところを追われてきたゴールデンライオンタマリンですが、12,000人以上のブラジル人が住んでいる浜松市の浜松市動物園に、現在、7頭が暮らしています。日本では浜松市動物園でしか見られません。

「セルヴィツー」などブラジル・レストラン、食料品店、ショップが集まる浜松市を訪ねた際には、浜松市動物園でゴールデンライオンタマリンたちに会ってみてはいかがでしょう?

<浜松市動物園で飼育されているゴールデンライオンタマリン>

名前   性別 生年月日    生まれた場所 性格・特徴
ビッキー オス 1996年6月30日 浜松市動物園 人工哺育、マイペースでおっとりとした性格
ハイアン オス 2000年7月13日 浜松市動物園 ボブと双子、少し気弱、ボブと時々喧嘩して負ける
ボブ   オス 2000年7月13日 浜松市動物園 ハイアンと双子、気が強く体も大きく、喧嘩が強い
ボビー  オス 2002年1月22日 浜松市動物園 尻尾が短く小柄。気分屋さんで短気
エリオ  オス 2002年7月9日  浜松市動物園 好奇心旺盛
ウィリー オス 2003年6月20日 浜松市動物園 末っ子で甘えん坊

http://www.npr.org/2013/09/19/224101468/beloved-brazilian-monkey-clings-to-a-shrinking-forest

浜松市動物園
浜松市西区舘山寺町199番地
TEL:053-487-1122

(文/加藤元庸、写真提供/浜松市動物園)