ミス白鴎コンテストにブラジル人留学生が初エントリー

2013年 11月 7日

ミス白鵬1

10月、11月は多くの学校で文化祭が行われる時期。学生達が数ヶ月かけて準備を行い、様々な思いを込めたイベントや展示を行う。栃木県小山市の白鴎大学で10月26日(土)、27日(日)に行われた「白鴎祭」でも、2日間に渡って多くの企画が実施された。

そんな中でMEGA BRASILが注目したのは、ミス白鴎コンテスト。40回目となる今年のミス白鴎コンテストでは、5人の女性が選抜され、その中の一人に、ブラジルからの留学生が選ばれていた。留学生が同ミスコンで選出されたのは今年が初めてとのこと。

エントリーNo.2の三上イヴィさん(25歳)は、1988年4月8日生まれの牡羊座、B型。今年の3月、留学するため来日した。ブラジル国籍ではあるが、両親が日系ブラジル人。家ではポルトガル語のみで会話をしているそうだ。出身はパラナ州クリチバ市で、16歳からサンパウロ市で一人暮らしをはじめ、同時にモデルとして活躍し始めた。その後、クラシックバレーの学校を卒業し、現在はUNESP(サンパウロ州立大学)で芸術学部に在学している。彼女の夢は、女優と、演劇の先生になることだ。

日系人の彼女は日本語が話せるようになりたいという思いで日本への留学を希望した。毎日、白鴎生に助けられながら、日本語の勉強と日本の文化に触れながら生活を送っている。そんな仲間たちに、ミス白鴎コンテストに推薦され、エントリーすることになった。

コンテストは、元気いっぱいな2人の司会者の進行で開幕した。ミス白鴎の審査基準は外見の美しさだけではない。5人の候補者は1次審査から3次審査を通して、演技力、発想力、ユーモアのセンスなどをアピールしてミスの座を競い合った。

1次審査は自己紹介と自己PR。三上さんは、白の帽子をかぶり、ノリエウ・ヴィレーラの「16 toneladas(16トネラダス)」(世界か国で大ヒットしたノヴェルティ・ソングのポルトガル語ヴァージョン。ブラジルでは1970年代初頭に大ヒットした)と観客席の手拍子に合わせて、後姿でお尻を振りながらサンバを披露。ブラジル人らしいアピールでキャラを印象づけた。

2次審査はファッションショー。テーマはジーンズ。コーディネートに与えられた時間は3分間だ。トロピカルな国出身の三上さんが選んだのは、やはりワンピース。ウエストにはブラジルカラーの黄色いリボンをあしらいラインをアピール。茶色のジャケットを羽織り、長い足を見せつけながらステージの真ん中へと進んだ。

3次審査は、演技で、テーマは「デートに遅刻!」。三上さんはブラジルで演劇の経験があったため、演技力にも長けていた。恋人役に友人の留学生を迎え、即興でコメカルなラブストーリーを披露して観客の笑い声と感動を引き出していた。

一通りの審査が終わると、観客による投票がスタート。候補者だけでなく観客たちも、新たなミス白鴎の誕生にドキドキしている様子だった。候補者たちが、目をキラキラさせながらウェディングドレスの姿で登場した最終アピールは鳥肌モノだった。

ミス白鵬2

そして、いよいよ待ちに待った第40回ミス白鴎コンテスト ミス白鴎の発表だ。宣言と共にステージが暗くなり、静まる会場にドラムロールが響く。スポットライトを浴びたのは、エントリーNo.4のさとみさんだった。さとみさんには赤いマント、ティアラ、トロフィー、北海道への旅行チケットなどが贈られた。

三上さんにとっては残念な結果だったが、彼女自身は良い経験をしたと語っていた。また、白鴎生の仲間たちに推薦されていなければエントリーしていなかったと、友情に感謝していた。文化祭はみんなが楽しむ場でもありつつ、友情の輪を強める行事でもあると、改めて感じた。三上イヴィさんの今後の活躍も楽しみにしたい。

(文/長倉チエミリズレイ、写真提供/池田優斗)