2014年、ブラジル人サッカー選手界でストライキ!?  そして日本でも?

2013年 11月 21日

パウロ・アンドレ

ブラジルは世界で唯一、全国リーグと各州の独立したサッカーリーグを持っており、26州と1連邦区の計27のリーグが存在する。その上にブラジル杯まであり、またまたその上に国際大会でリベルタドーレス杯と南米リーグ杯があり、代表チームの練習試合や予選・決勝ラウンドもある。

ブラジルのサッカー年間スケジュールを見れば、一目で選手権の多さ、ブラジルサッカーの規模の大きさ、その複雑なリーグのしくみを目の当たりにすることができる(ただし、ワールドカップ期間中はいずれの大会も休止になる)。

そんな状況の中、ブラジルサッカー界の選手たちは今年初め頃に既に、ワールドカップを見越した過密な試合スケジュールに対して不平不満をぶちまけており、2014年のスケジュールが発表された9月にも選手たちとブラジルサッカー連盟との間で話し合いが行われたそうが、交渉はうまくいっていなかったようだ。

そして、年末に向けて、新しいブラジル人選手会をリードするコリンチャンスのキャプテン Paulo André パウロ・アンドレが声明を発表したと、11月20日付け「シカゴトリビューン」(電子版)が伝えている。

同紙によると声明では、ワールドカップ開催を控え過密なスケジュールを続けようとするブラジルサッカー連盟に対して、1000人以上が所属する選手会の要望が聞き届けられなければ、FIFA も望まない最悪の結果も起こりうる可能性をチラつかせているという。

解決のためには交渉以外に道はないが、シーズンが終了する12月8日までには活発な交渉が行われるという見通しで、ブラジルサッカー連盟も2015年の広範な変更を計画して、来年のスケジュールを再考しているという。

ところで、日本のJリーグも、2ステージ制、ポストシーズン制、秋春制など制度改正案を推し進めようとしているが、これらを止めるにはストライキしかないと言われている。サンフレッチェの佐藤寿人会長を筆頭に、日本選手会も立ち上がるのだろうか?

(文/加藤元庸、写真/LatinContent/Getty Images)
写真は2013年4月3日、ブリヂストンリベルタドーレス杯でのコリンチャンスvsミジョナリオス戦。ワソン・レイレリア(左)とパウロ・アンドレ(右)