ワンダーアイズプロジェクトの「ワンダー・リオ~ブラジル写真展」開催中

2014年 05月 12日

WonderRio5

世界中の子どもたちに、写真を通じて、発見する喜びや、自由に表現する喜びを知ってもらおうと世界各国で活動しているワンダーアイズプロジェクト。同プロジェクトが主催する3つの写真展が東京で開催されている。

写真家の永武ひかる氏が代表を務めるワンダーアイズプロジェクトは非営利プロジェクト。世界各地で写真のワークショップを行い、現地の子どもたちに写真を撮ってもらう活動を続けている。2000年に永武さんが紛争直後の東ティモールの子どもたちとの交流したことをきっかけに、活動がはじまったという。

子どもたちが自らの目で世界を見つめて写真を撮影することで、心の目を内に外に向けて感性を磨き、自由な表現や創造活動ができる場を作ってきた。また、そんな子供たちの写真を展示することで、撮影者の子どもたちと、写真を見る側との異文化交流を試みてきた。

活動はこれまでに、ウズベキスタン、オーストラリア、台湾、ブラジル、モザンビーク、ケニアの難民キャンプ、アイスランド、極東ロシア、キューバ、インドネシア、ペルー、日本などで行っている。

開催中の「ワンダー・リオ~ブラジル写真展」は、2013年に行われたプロジェクトの作品展示会。リオデジャネイロ工業連盟(FIRJAN)の市民プログラム「SESI-cidadania」協力を得てリオデジャネイロの12のファヴェーラと呼ばれるスラム地域でワークショップと、子どもたちによる撮影プロジェクトを実施した。

プロジェクトには、小学生から高校生まで177名が参加、思い思いに“リオデジャネイロ”を撮影した。展示されている写真は、子どもたちの身の回りの日常の風景としての、スラム地域の日々や人々、自然の姿。コミュニティの外側の人間には映し出すことができないであろう、生き生きとしたファヴェーラの日常が映し出されている。上記の写真も、プロジェクトでひとりの子どもが撮影した写真の1枚だ(撮影者はカレンさん)。

また、プロジェクト代表でもある写真家・永武ひかるさんが撮影したリオの人々や景色の写真も同時に展示されている。こちらは、カーニバルや中流家庭の日常など、また別のリオの顔を紹介している。

●「ワンダー・リオ~ブラジル写真展」
開催期間:開催中~19日(月)10時30分~19時 会期中無休
会場:コニカミノルタプラザ ギャラリーC
新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F
http://www.konicaminolta.jp/plaza/

「ワンダーアイズブラジル写真展」と「ワンダーアイズ・ヒストリー~ブラジル」では、これまでの活動の記録を紹介している。

●「ワンダーアイズブラジル写真展」
開催期間:開催中~7月下旬 9時~19時 会期中無休
会場:汐留メディアタワー1F フォトオアシス
港区東新橋1丁目7番1号
入場無料(オープンスペース)
アマゾン地方からリオデジャネイロまで、ブラジル各地の子どもたちが写した写真と、写真家・永武ひかるの作品のジョイント展。

●「ワンダーアイズ・ヒストリー~ブラジル」
開催期間:開催中~5月29日 9時~19時 会期中無休
会場:汐留メディアタワー3F ギャラリーウォーク
港区東新橋1丁目7番1号
入場無料(オープンスペース)
10年前にアマゾン地方からリオデジャネイロまで、ブラジル各地の子どもたちが写した写真のハイライトを紹介。

(文/麻生雅人、写真提供/ワンダーアイズプロジェクト)