ブラジル各地でデモとスト。ブラジリアでは、先住民族と軍警察が衝突、先住民族は弓矢で応戦
2014年 05月 31日W杯まで約2週間に迫り、全国各地でストによる混乱が起きている。ブラジリアでは(5月)27日、W杯開催に伴う巨額の支出に反発するデモにホームレスの労働者や保護区制定を求める先住民が合流し、約2500人となった後に軍警と衝突して3人の負傷者が出た。28日付エスタード、フォーリャ両紙などが報じた。
デモ隊はブラジリアの主要道路を経てマネ・ガリンシャ(ガヒンシャ)・スタジアムに接近したため、軍警騎馬隊がスタジアムの手前で行進を阻止しようとした。これを不服とした先住民が弓矢を使用し、騎馬隊員一人が足に矢の一撃を受けた。軍警はこれに催涙弾で応酬した。
一連の報告を受けたジウマ大統領は、大統領官邸に集まっていた35部門の企業家を前に「(昨年6月の)コンフェデ杯時のようなことは起こらない。W杯大会中に〃大騒動〃はない」と言い切り、鎮静化には陸軍出動も辞さないと表明した。
これ以外にも、W杯が間近に迫ったこの時期、全国の地方都市で、バスの従業員、公務員、教師などのストの波が広がっている。