ワールドカップ期間中ブラジルで、一回あたりの買い物でたくさんお金を使った国民は!?

2014年 07月 19日

バイーア民芸品市場

ブラジル最大のクレジットカード・デビッドカード決済会社であるCielo シエロが、ワールドカップ期間中のブラジル国内での、1回あたりの平均決済額の国籍別ランキングを発表した。現地メディア(「G1」、7月15日づけ、電子版)が伝えている。

同社は6月12日~7月8日までの間、ブラジル国内140万店舗を対象に、20ヶ国以上の外国人観光客の決済状況を調査した。

デビッドカードやクレジットカードでの支払いだけではなく、現金やトラベラーズチェックの支払いデータも考慮に入れたとのこと。これにより、どこの国の観光客がブラジルで高い買い物をしたかが分かるという。

まずはランキングを見てみよう。

国籍別 平均決済額 (1回あたり)

1. オランダ – R$ 446 (約17,840円)
2. スイス – R$ 416 (約16,640円)
3. ロシア – R$ 386 (約15,440円)
4. 韓国 – R$ 321 (約12,840円)
5. イギリス – R$ 315 (約12,600円)
6. ドイツ – R$ 308 (約12,320円)
7. ベルギー – R$ 288 (約11,520円)
8. オーストラリア – R$ 287 (約11,480円)
9. ウルグアイ – R$ 282 (約11,280円)
10. フランス – R$ 267 (約10,680円)
11. コロンビア – R$ 262 (約10,480円)
12. 日本 – R$ 248 (約9,920円)
13. エクアドル – R$ 245 (約9,800円)
14. チリ – R$ 237 (約9,480円)
15. ポルトガル – R$ 217 (約8,680円)
16. メキシコ – R$ 213 (約8,520円)
17. イタリア – R$ 207 (約8,280円)
18. アメリカ合衆国 – R$ 198 (約7,920円)
19. スペイン – R$ 174 (約6,960円)
20. アルゼンチン – R$ 127 (約5,080円)

調査によれば、1回あたりの決済額がもっとも多かったのはオランダ人で、少なかったのはアルゼンチン人という結果に。

ブラジルのお店にとっては、オランダ人観光客は上客だったといえる。一方で、アルゼンチンの人々はオランダ人の3分の1にも満たない額だった。

また、前回のW杯優勝国であるスペインは、アルゼンチン人に続いて174ヘアイスと少なく、あまり高い買い物はしなかったようす。

ちなみに日本は20位中12位で、同じアジア圏である4位の韓国から、決済額で大幅に下回った。

ただし、決済総額で見るとアメリカ合衆国が全体の25%を占め、堂々の1位だった。1回の買い物は小額でも、複数回買い物をしたか、入国人数自体が多かったことがうかがえる。

ちなみに、総額2位はイギリスで全体の5.8%、3位はアルゼンチンで5.2%だった。

また、外国人全体による1回あたりの平均決済額は241ヘアイス (約9,640円) と、ワールドカップ前の1月~5月に比べ7.2%落ち込んだ。

シエロ社によると、これはワールドカップ期間中の観光客の支出内訳のうち、比較的単価が安いレストランやバーの利用が約40%を占めたことが関係しているという。

ワールドカップ開催地の中で、主にサンパウロ、リオ・デ・ジャネイロが外国人による支出が多く全体の66.8%を占め、その後は、ブラジリア、ベロオリゾンチと続いた。クイアバは、開催都市のなかでもっとも低いシェアではあったが、2013年に比べ3倍に増えていた。

(文/柳田あや、写真/Tatiana Azeviche)
写真は7月4日、サルヴァドール市の民芸品市場メルカード・モデロで買い物をする観光客