安心して用を足せない!? リオにテスト設置の公衆トイレ、女子に不評

2014年 09月 17日

リオ公衆トイレ

男子トイレと隣り合わせ。プライバシーゼロ。トイレットペーパー、手すりも無し。

コパカバーナのセルゼデーロ・コヘイア広場に8月28日に設置されたテスト段階の公衆トイレが、女性たちから多くの批判を受けていると、9月10日づけ「オ・グローボ」が報じた。

女性たちの反応は、以下の通りだ。

「私はこのトイレを使用するのが恐いです。変な人たちが上から覗いたり写真を取ることができてしまいます」(カリア・プリシーラ・リマさん/メイクアップアーティスト)

「これじゃあ男性みたいに立ってしないといけないわ!」(マリア・ド・カルモ・フェレイラ/セラピスト)

リオ市保全公益事業のマルクス・ベウキオール氏は、このトイレを実際に採用するかどうかは年内に決断するといい、それまでは人々の評価を見ていきたいという。

「我々は人々の分析を考慮に入れるつもりです。女性への配慮が無いという結論に達した場合、このプロジェクトは取り止めになるでしょう。我々が発表できたのはこのデザインだけでした。予算の理由から、男性トイレと一緒のつくりになってしまいましたが、今後はこのようなことは繰り返しません」とベルシオール氏。

1万9000ヘアイス、日本円でおよそ76万円のコストをかけたこの公衆トイレは、ステンレス製で、悪臭を回避するため下水道へ直接接続されているという。それにもかかわらず、プロジェクトチームが訪れた際、悪臭が酷かったという。

「便器の外に排尿してしまうと、もちろん悪臭を放ってしまいます。ヨーロッパではこの技術はきちんと機能しており、設置側と利用者側との意識の共有も大切です」とベルシオール氏は述べた。

(文/柳田あや、写真/Ricardo Cassiano/PCRJ)
写真は8月28日、コパカバーナに設置された当日の公衆トイレ