ブラジル、エボラ感染の疑いがある男性は滞在申請中のアフリカ人

2014年 10月 10日

エボラ感染疑いの男性 ブラジル

ブラジルにおける初のエボラ感染の疑いがある患者となったアフリカ人のバー・スレイマンさん(47)は、ブラジル当局に滞在(もしくは亡命)申請を求めていたことが移民警察総合調整部の書類によって判明したと現地メディア(「G1」10月10日づけ)が伝えている。

連邦警察によって発行された書類の有効期限が切れたとき、1年国に滞在できるよう求めていたという。

滞在申請は9月23日に、アルゼンチンとの国境に面したサンタカタリーナ州ヂオニージオ・セルケイラ市の連邦警察に出されていたという。

スレイマン氏はモロッコに寄港した後、9月19日にサンパウロのグアルーリョス国際空港からブラジルに入国したという。国際交通管制システムによると20時38分が記録されているという。

連邦警察によって発行された書類によると、スレイマン氏を、人種、宗教、国籍、所属社会集団、政治的意見が理由で強制送還することはできないという。法令9.474/1997号によると、同文書はスレイマン氏に対し、合法的にブラジルに滞在している外国人と同じ権利と、いかなる差別も受けないことを保証しているという。

スレイマン氏はパラナ州カスカーヴェウ市のブラジリア地区にある緊急処置室(UPA)2号に入院していたが、10日(金)の朝、ブラジル空軍(FAB)の専用機でリオデジャネイロに搬送された。感染症患者に対応できるオズヴァウド・クルス財団(FIOCRUZ)の国立エバンドロ・シャーガス研究所に入院することになっているという。

(文/麻生雅人、写真/Vanderlei Faria/SECOM Cascavel Pr)
写真は10月10日、カスカーヴェウ。リオへ搬送されるエボラ感染が疑われている患者