2014年 10月 9日 04:39
選挙といえば、日本でもアントニオ猪木や橋本聖子、”柔ちゃん”こと谷亮子といったスポーツ選手が議員となるケースは珍しくないが、ブラジルでもサッカー選手が政治家になるケースがある。
「サッカーの王様」ペレもフェルナンド・エンヒッキ・カルドーゾ大統領時代にスポーツ大臣に任命されてブラジルのスポーツを振興する役職に就いたことがあった。
2014年の統一選挙では、公式戦における確認できるゴールだけを数えればペレを超えるとも言われる、元ブラジル代表FWのロマーリオ(PSB:ブラジル社会党、リオデジャネイロ)が、上院議員に当選した。
これまで連邦下院議員を務めてきたロマーリオだが、今回は上院議員へのゴールを決めた。現地メディア(「G1」、「UOL」など)が伝えている。
ロマーリオは投票数の63.4%にあたる約460万票を獲得。強力な対抗馬セーザル・マイア候補(DEM:民主党)を圧倒した。セーザル氏の得票は20.51%だったという。
1994年のワールドカップで優勝を果たした代表メンバーだったロマーリオは、セレソン・ブラジレイラとして70試合に出場、55得点を記録した。通算ではペレと同じく1000得点以上の記録を誇っている。
ロマーリオ(ホマーリオ・ヂ・ソウザ・ファリア)は1966年、リオ市北部のジャカレジーニョ地区のファヴェーラに生まれ育った。
2010年にブラジル社会党の議員に選出された彼は、ワールドカップ2014年大会前には汚職や公金の無駄使いを強く指摘、大会をホストする自国の政治に反発していた。
(文/加藤元庸、写真/Tasso Marcelo/Fotos Públicas)
8月29日、リオ市西部、ジャカレパグアー地区のシダーヂ・ヂ・デウス。リンヂベルギ・ファリアス候補(PT)と共に同地区を訪れたロマーリオ候補(前列右から2番目)
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