東北楽天イーグルス、ドラフトで日系ブラジル人3世のルシアノ・フェルナンド選手(白鳳大)を4位指名

2014年 10月 26日

マット・グロッソ州出身の日系三世、日本育ちのデカセギ子弟ルシアノ・フェルナンド選手(22)=白鴎大=が(10月)23日、東京都内ホテルで行われた第50回プロ野球ドラフト会議で東北楽天イーグルスに4位指名された。

ルシアノ選手は身長175センチ、体重79キロ。右投げ右打ち。強肩強打の外野手。

5歳で両親と共に群馬県太田市へ渡り、小学校で野球を始めた。太田市は富士重工、当時は隣の大泉町には三洋電機があり、“ブラジル・タウン”とも呼ばれる有名な集住地区だ。

フェルナンドさんは元々サッカーをしていたが、野球に転向し、大田宝泉中学校軟式野球部を経て、甲子園の常連校である名門、桐生第一高等学校に入学したという。甲子園出場は果たせなかったものの、白鴎大進学後は1年目から4番を任され、関甲新学生リーグで首位打者、本塁打王、打点王、ベストナインに輝いた実績を持つ。

4年生の時には主将も務め、同リーグの本塁打記録更新まであと1本に迫る、通算17本塁打を記録し、強打者として注目を浴びた。

日本で育ったがブラジル人としての意識は強く、野球専門誌のインタビューでは、野球の国別世界一決定戦(WBC)には、ブラジル代表として参加したいと話している。

WBCの選手選考を行うブラジル野球連盟の大塚ジョージ会長は「彼にはあったことがある。パワーがあり、足も速い良い選手だった。日本のプロ野球で活躍し、2016年のWBCでは、伯国代表としてぜひ力を貸して欲しい」とエールを送った。

フェルナンド選手は前年優勝した楽天に指名された。楽天は現在、左翼手が定まっていないため、出場機会にも恵まれそうだ。果たして今シーズン最下位の汚名を注ぐ切り札になるか。

(記事提供/ニッケイ新聞)