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接戦に終わったブラジル大統領選、5000万人以上の国民が改革を望む

ジウマ大統領支持者たち

現職ジウマ・フセフィ(ルセーフ)大統領(労働者党)が再選を果たしたブラジル大統領選挙の決選投票。集計結果を現地メディア(グローボ「G1」)が伝えている。

「G1」によると、午後23時40分過ぎ、99%の集計結果でジウマ氏は54.500.287票で51,64%、対立候補のアエシオ・ネーヴィス氏(民主社会党:PSDB)は51.041.146で48,36%。接戦だった。

105.541.433(93,66%)の有効投票数時点で、白票は1.921.812(1,71%)、無効票は5.219.604(4,63%)、棄権5.219.604(21,09%)だった。

敗れたアエシオ・ネーヴィス候補は、選挙の結果が出た後ジウマ大統領に電話して勝利を祝したという。アエシオ氏は、次期政権の運営がうまういくことと、全てのブラジル人が誇りを持って団結することを優先してほしいと述べたという。

また、アエシオ氏は自分に投票した有権者にも感謝の意を述べた。

「5000万人以上のブラジル人が変革する道を示したのです」(アエシオ・ネーヴィス氏)

再選を果たしたジウマ・フセフィ氏は1947年12月14日、ミナスジェライス州ベロオリゾンチ市出身。日本ではルセフ大統領、ルセーフ大統領と表記されることが多い。本国ではファーストネームのジウマ大統領と呼ばれることが多い。

子供の頃に抱いていた将来の夢はバレリーナ、消防士、空中ブランコの曲芸師だったという。

16歳で政治の世界に身を投じ、60年代末~72年ごろは軍事政権と対立する側にいて投獄されたこともある。

解放後、1973年にポルトアレグリに移住、リオグランヂドスウ州立大学へ。夫(当時)のカルロス・アラウージョと共にリオグランヂドスウ州の民主労働党(PDT)の設立に尽力したという。90年代末に労働者党(PT)に加盟。

ルーラ大統領(任期は2003年~2010年)政権下では鉱山エネルギー大臣、大統領府官房庁長官(2005年~)などを務めた。

2010年、ブラジル連邦共和国で初の女性大統領に選ばれた。2014年の選挙で再選を果たしたジウマ大統領は、2015年から4年間、2期目を務めることになる。

(文/麻生雅人、写真/Paulo Pinto/Fotos Públicas)
写真は10月26日夜、サンパウロ。パウリスタ大通りでジウマ大統領の再選を祝す有権者たち

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