サンパウロ市のバスから料金徴収係りがなくなる!?
2014年 12月 23日フェルナンド・ハダジ(アダジ)聖(サンパウロ)市市長(労働者党・PT)は、今後新しく市内を走るバスに料金徴収係を置かないことを計画していると20日付フォーリャ紙が報じている。
以前より検討されていたこの計画は、与党が市議会で(12月)19日未明、2001年制定の「バスには(運転手と料金徴収係の)2人を載せなくてはいけない」という法律の変更に成功したことで推進の機運が高まった。
聖市交通局長のジウマール・タット氏は「料金徴収係が撤廃されることはない」が「ビリェッテ(ビリェッチ)・ウニコの採用以来、料金徴収係の職務は大きく減っており、削減を検討する余地がある」との見解を表明した。※ビリェッチ・ウニコ:交通機関用プリペイド方式カード
バス料金徴収係員組合会長のヴァウデヴァン・ノヴェンタ氏は「例え新設レーンからに限るとしても、いかなる変更も失業をもたらす。我々を無視した行政とバス会社との結託だ。断じて受け入れられない」と述べた。
ハダジ(アダジ)市長は「料金徴収係の解雇は行わず、職業訓練の機会を与える。今働いている人の職を奪い、路頭に迷わせることはしない」と約束した。
(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Fabio Arantes/SECOM)
写真は9月2日、サンパウロ市で導入されたWi-Fiが利用できるバスを視察するフェルナンド・アダジ市長(左)と会談する料金徴収係(右)。ブラジルでは、乗車後、料金徴収係に運賃を支払った後、回転扉を通って車内に入る仕組みの公共バスが多い