ジョゼ・ジルセウ元官房長官、石油公社贈収賄事件でも疑惑
2015年 02月 16日「ラヴァ・ジャット作戦」(が進む中で)主犯の一人とされる闇ブローカー、アルベルト(アウベルト)・ユセフ被告が昨年10月に連邦警察に対し行っていた証言が明らかになった。
ユセフ被告は、メンサロン事件の主犯と断罪され刑執行中のジョゼ・ジルセウ元官房長官(労働者党・PT)が、ペトロロンに関与し、PTへの賄賂を受け取っていたと証言していたことが明らかになった。13日付伯字紙が報じている。
この証言は、ユセフ被告が昨年の10月10日(エスタード紙では10月8日)にパラナ連邦地裁で行われた、罪の軽減と引き換えに捜査に協力する報奨つきの供述の一部で、今月12日に同地裁により公にされた。
それによるとジルセウ氏は、ルーラ政権時代に財務相(ジウマ第一政権には最初の官房長官)を務めていたアントニオ・パロッシ氏と共に、ペトロロンで贈賄を認めた企業の大物たちとつながりがあったという。
ユセフ被告は、ジルセウ氏とのつながりが特に深いのはトーヨー・セタル社のジュリオ・カマルゴ被告で、2人は「友人関係」だったとしている。ジルセウ氏は、2005年にメンサロン事件で官房長官を引責辞任した後、カマルゴ氏が所有するジェット機を使用したという。
ユセフ被告はさらに、カマルゴ被告からの賄賂は国外で受け取り、それをリオやサンパウロ市にある自身のオフィスに分配し、最終的にPTに渡るように手配したと語っている。
また、ペトロロンで告発されたカマルゴ・コレイアやトーヨー・セタル・グループのミツイ・トーヨーといった企業がPT向けに送った賄賂の受取人は、ジルセウ氏とPT会計のジョアン・ヴァカリ・ネット氏だったとも証言した。同被告は、カマルゴ氏からの金を送金していた男性がジルセウ氏への賄賂はジルセウ氏の元秘書の愛称の「ボブ」という暗号で記録していたのを見たという。
ユセフ被告はジルセウ氏が受け取った金額は知らず、ジルセウ氏がどの程度の規模でペトロロンに絡んだのかについては語っていない。また、同じく報奨つきの供述に応じたカマルゴ被告の口からはジルセウ氏の名前は出てきていない。ジルセウ氏はこれらの証言を否定している。
当局はすでに、ジルセウ氏と同氏の兄弟が運営する会社「JDコンスルトリア」が2009~13年に、ペトロロンに関与したUTC、ガルヴォン・エンジェニャリア、OAS、カマルゴ・コレイラから計460万レアルを受け取ったことを確認している。
(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil (04/11/2014))
写真はジョゼ・ジルセウ被告