今度はトカンチンス州の刑務所で脱走用トンネルみつかる

2015年 03月 8日

市警のストが続いているトカンチンス州の刑務所で(3月)5日、長さ15メートルに及ぶトンネルが見つかった。

トンネルが見つかったのは、州都パウマスの刑務所で、州政府の要請を受けた軍警が70ある房で安全確保のための所持品検査などを行ったところ、ナイフやカッターなど500本と携帯電話38台を押収した。

軍警を最も驚かせたのは、房の一つで大量の土や瓦礫が見つかった事で発見されたトンネルで、70センチ×70センチ程のトンネルは、房内から日光浴を行ったりする場所の下までの約15メートルに達していた。

軍警は直ちにセメントなどでトンネルを封鎖したが、同州では現在、1月に行われるはずだった給与調整が財政困難を理由に行われていない事を不服とする市警のストが続いており、刑務所内の検査は既に10日も滞っていた。

問題の刑務所ではこの間、パウマス市内で起きたバス襲撃事件の容疑者らが逮捕された事でライバル組織の犯罪者との抗争が起き、負傷者が5人出る事件も起きていた。

バス襲撃事件は、市警のストで家族の訪問が中止された事を不服とする刑務所の収監者が命じたともいわれており、命令を出すのに使われた携帯電話を押収する必要などを感じた州政府が軍警200人を動員して刑務所内を点検させた結果、大量のナイフや携帯電話と15メートルのトンネル発見という、予想を超える結末となった(6日付「グローボ局」ニュースより)。

(記事提供/ニッケイ新聞)