李克強首相が訪伯、35項目の2国間協定を締結。鉄道、電力事業に530億ドルの投資

2015年 05月 19日

李首相訪伯

同事業は14年7月の習近平主席来伯時に取り交わした協定でも、カマルゴ・コヘアと中国鉄建(中國鐵道建築總公司)の共同投資の対象とされていたが、入札は行われていない。

ブラジル一の大豆生産州であるマット・グロッソ州と南北線が通るカンピノルチを結ぶ線は総延長900キロで、総工費は54億ドルの予定だ。同線が完成すれば農産物の輸送コストが削減できるため、ブラジル中西部の農家は1日も早い実現を望んでいる。

ただ、鉄道車両などを製造する国内企業は、中国企業が本格的に参画し始めることで、アルゼンチンへの中国企業進出で同国の鉄道関連会社が姿を消したのと同じ事が起きるとの懸念を隠せない。

ブラジル企業は昨年、13年比26%増の56億レアルの収益を上げた。収益の6割は旅客輸送に関するもので、貨物輸送に関する収益は4割だった。

李首相は大統領との会談後、上下両院議長とも会談を行った。また、20、21の両日は、リオ市での予定も組まれている。19日には中国への生牛肉の輸出再開やエンブラエル社製航空機の購入に関する合意も公表された。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Roberto Stuckert Filho/PR)

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