ブラジルの会社員に聞いた「雇用満足度が高い州」ランキング

2015年 09月 26日

クリチバ市

ブラジルの現地メディア「エスタード・ヂ・サンパウロ」の電子版「エスタダゥン」が伝えたところによると、キャリアコミュニティ「ラブ・マンデーズ」が雇用に対する満足度調査を行ったという。

調査期間は今年2015年1月から2月にインターネット上で行われた。評価方法は調査対象者が1(大変不満)から5(大変満足)までの点数を付け、それを人数割りして平均を出し、その平均点の高さによりランキングを行っている。

ランキングでは1位から3位までを、南部の3州が占める結果となった。上位10位までの順位と平均点数は下記のとおり。

1.サンタ・カタリーナ州 3.47
2.パラナ州 3.37
3.リオ・グランヂ・ド・スウ州 3.25
4.ミナス・ジェライス州 3.21
5.ブラジリア連邦区 3.19
6.ゴイアス州 3.17
7.ペルナンブーコ州 3.16
8.サンパウロ州 3.16
9.バイーア州 3.12
10.リオ・デ・ジャネイロ州 3.09

「ラブ・マンデーズ」のCEOであり創業者の一人でもあるルシアーナ・コレッティ氏はこう語る。

「働く人々が雇用に関して何を注視し、または好意的に受け止めているのかを知ることが調査の目的でした。調査の結果、『福利厚生』、『専門的な知識を得ること』、『キャリアアップ』が満足度と深く関係していることが分かりました」(コレッティ氏)

コレッティ氏は、給料の高さも重要だが、生活の質が雇用に対する満足度に大きく影響しているとも言う。

「プライベートと仕事のバランスを取りたいと願っているプロフェッショナルも多くみられます。友人、家族や趣味の時間をもっと取りたいと常に考えているようです」

サンパウロとリオ・デ・ジャネイロがブラジル経済の中心地にもかかわらず、雇用に対する満足度に関して上位ではないのは、通勤時間の長さ、過当競争、交通渋滞、物価高など職業とは直接関係ない要素も影を落としていると考えられる。

(文/余田庸子、写真/Valdecir Galor/SMCS)
写真は雇用満足度アンケートで2位にランキングしたパラナ州の州都クリチバ市、11月15日通りにある歩行者専用遊歩道。この遊歩道が作られたのは1972年とのこと