国際原油相場が下落してもブラジルのガソリン代が下がらない理由

2016年 01月 25日

プレサウ油田開発

2016年に入り、原油相場は経済大国における需要減と産油国からの供給増加の予測から相場が急速に下落した。日本のような原油輸入国には朗報だが、産油国にとっては厳しい状況だ。

BPが2015年6月に発表した世界エネルギー統計(BP Statistical Review of World Energy June 2015)によると、ブラジルは2014年の段階で世界第13位の生産量を誇る産油国である。

当然国内のガソリン代は安くなっているはず・・・と思いきや、国内相場はそう単純ではないようだ。

グローボ系ニュースサイト「G1」が1月15日付で伝えたところによると、2004年以来の最低水準にまで国際原油相場が下がったにも関わらず、ブラジル国内のガソリン価格は下がっていないという(次ページへつづく)。

(文/余田庸子、写真/Geraldo Magela/Agência Senado)
写真は2015年6月30日、上院における討論で、ペトロブラスによるプレサウ油田探索への参加が議論された