リオのファヴェーラ、サンタマルタの丘に観光案内所、設置される
2016年 05月 15日サンタマルタ在住のガイドたちは、案内所設立の計画を実行に移すために尽力、建築段階においても中心となって参加した。
現地ガイドで、スペイン語とフランス語を勉強中のサレチ・レモスさんも活動に参加しているひとり。
「ブラジルの中でも抜群にカラフルなファヴェーラを皆に知ってもらえるのがとても楽しみです。ワールドカップの時よりも多くの観光客が訪れることを期待しています」(サレチ・レモスさん)
ニロ・セルジオ・フェリックス・リオ州観光局長は、ガイドたちの存在の重要さを語った。
「最近では国内だけでなく海外からの観光客も増えています。この案内所は来訪者に安全や安心感をもたらしてくれるでしょう。マイケル・ジャクソンへのオマージュとして作られた銅像でも有名なこの地区が、重要な観光スポットであり続けるためには、サンタマルタのガイド達はなくてはならない存在です」(ニロ・セルジオ・フェリックス・リオ州観光局長)
このプロジェクトにはサンタマルタで生まれ育った建築家のヴァウミール・アゼヴェード氏も関わっている。
このように、かつては劣悪な環境にあったコミュニティに生きる人々が、企業や公的機関の力を借りながらも彼ら自身の手で、内部からコミュニティを良くしていこうという動きが見られる好例がサンタマルタのファヴェーラである。
(文/シケイラ紀子、写真/Marcelo Horn/GERJ)