ブラジルで若者の失業率、2年で10ポイント以上増大

2016年 06月 15日

ブラジル 失業

現地紙「オ・グローボ」電子版が6月10日づけで伝えたところによると、14歳から24歳の若者の失業率が2年間で15.25%から26.36%に上昇し、10ポイント以上増大したという。

この年代では4人に一人が失業中で仕事を探している計算になる。

この数字は先進経済調査機関(IPEA)の労働市場調査に基づいて算出されたものだ。

IPEAの調査によると、南部ではより深刻で、2015年の第4四半期から2016年第1四半期の間、失業率は95%上昇している。他の地方の上昇率は南東部で72%、北東部では55%となっている。加えて北東部は数の面で失業者が最も多い。

失業者が多いグループとしては、北東部、若者、女性、中等教育未修了者、家長でない人、大都市圏に住んでいる人、というカテゴリーが挙げられる。

失業率は若年層で11.1ポイント、それ以上の年代では3.1ポイント上昇している。中等教育未修了者層では6.2ポイント、高等教育修了者で3.3.ポイント上昇した。

調査で強調されているのは労働市場で新規求人が少ない状況だ。求人数と解雇件数が釣り合わないことが原因だという。

IPEAのコーディネーターで調査結果分析責任者、ジョゼー・ホナウド・ヂ・カストロ・ソウザ・ジュニオール氏は求人の激減が最も懸念すべき点だという。

「解雇件数が問題なのではなくて、新規求人が少ない点が最も懸念すべき点と考えます。この状況では若者が最もしわ寄せを受けています。労働市場に入れないからです。この時期に働いて経験を積んでいかなければいけないにも関わらず、仕事がない。南部・南東部は産業界の危機を最初に受けています。データを見る限りでは現在の状況は2003年ごろのレベルです」(カストロ・ソウザ・ジュニオール氏)

若年層だけでなく、全年齢層の失業に関して、2015年、月間解雇件数は154万件だったが、2016年の1-4月では月138万件だという。一方、月間新規求人件数も2015年の140万件から2016年には128万件に減少している。

IPEAによると、解雇件数の減少は不景気の中で自主退職が減っているためだとのことだ。

国立家計サンプル調査機関(PNAD)の調査によれば、収入の面では、2015年の平均月収は2040レアル(約6万5000円)。4月までの四半期では1962レアル(約6万3000円)に下がったという。

(文/余田庸子、写真/ANPR/SEDS)
写真はパラナ州の労働者損段所