デルタ航空、世界初の全席個室ビジネスクラスを発表
2016年 08月 23日日本~ブラジル便も運航しているデルタ航空は2017年秋から運航開始予定のエアバスA350型機に、全席が個室タイプ(スイート)のビジネスクラス「デルタ・ワン」スイートを導入することを発表した。
ビジネスクラスの各座席にスライド式ドアを設置するのは世界で始めてで、同社は、国際線ビジネスクラスの概念を変えるものとアピールしている。
スライド式ドアで仕切られたプライベートな空間に、使いやすさに配慮した個人用収納スペースを設けられているという快適性とプライバシーを重視してデザインされた「デルタ・ワン」スイート。最新の機内エンターテインメントシステムと高級感のある内装により、居住空間のように快適な、いままでにないビジネスクラス体験を提供されるという。
また「デルタ・ワン」スイートには、デルタ航空が8年前からビジネスクラスに導入している「全席通路側のフルフラットベッドシート」という特徴に加え、以下の新設備が追加される。
·各スイートに充分な高さのスライド式ドア
·中央の2席の間にはプライバシーを保つための可動式仕切り
·各スイートごとに個別調整が可能な照明
·パソコンやヘッドフォン、靴を収納できる専用スペース
·現代的デザインを取り入れた高級感のある内装
·形状記憶機能付きのクッション
·米国航空会社最大の18インチの高解像度個人用モニター
·ユニバーサル電源と高性能USBポート
「デルタ・ワン」スイートは、まず2017年秋に運航開始予定のエアバスA350型機に32室設置さ予定。A350への導入後、ボーイング777型機に設置される。デルタ航空は米国航空会社の中で最初にA350を受領、主に米国-アジア間の路線に使用する予定とのこと。
「2008年に全席通路に面したフルフラットベッドシートの導入により業界標準を築いたように、デルタ航空は再び、国際線ビジネスクラスのレベルを引き上げることになります。機内での快適性とプライバシーが高まることはビジネストラベラーの皆様にとって大変重要であり、それが全く新しいスイートタイプのデルタ・ワンのデザインにつながりました」(デルタ航空上級副社長兼最高マーケティング責任者ティム・メイプス氏)
デルタ航空では、2014年に全ての国際線長距離用ワイドボディ機材に、全席通路側のフルフラットベッドシートの導入を完了している。デルタ・ワンのサービスには、シェフ監修の機内食、マスターソムリエのアンドレア・ロビンソンの選定によるワイン、ウェスティンホテル開発のヘブンリー寝具、ノイズ・キャンセリング機能付きヘッドセット、キールズのプレミアムスキンケア製品入りのTUMIアメニティキット、および機内用ラウンジウエア(一部国際線長距離路線のみ対象)が含まれている。
またデルタ航空では、機内設備とサービス、顧客エクスペリエンスの向上に多大な投資をしており、合計数百機にのぼる新機材の発注や機内刷新プログラムを進めているとも。機内刷新プログラムには、新シートの導入、エンターテインメントシステムの刷新、頭上の棚スペースの拡大、新型の化粧室、個別調整が可能な照明機器、ほぼ全ての機材でのWi-Fiサービスの提供などが含まれている。
(文/麻生雅人、写真提供/デルタ航空)