ブラジルのジウマ大統領弾劾をめぐる上院審議、進行中
2016年 08月 31日8月30日(火)夜21時半ころ、連邦上院議会で33人目に声明を発表したエウニシオ・オリヴェイラ議員(PMDB 民主運動党、セアラー州)がスピーチ。これで現在行われているジウマ・ルセフ大統領の弾劾をめぐる審議で、登録議員の半数がスピーチを行った。
エウニシオ議員は2013年以降、ブラジル経済の状況は制御不能になっていると述べたが、これに対しジウマ大統領は異なる見解を示している。また議員は、前日、上院議会本会議に出席したジウマ大統領について、自己批判をせず、同じ弁明を繰り返すだけだったと指摘した。
民主運動党上院リーダーでもあるエウニシオ議員は、決議投票では大統領の罷免に賛成票を投じると表明した。
現時点で33名の上院議員がスピーチを終え、うち21名の議員がジウマ・ルセフ大統領の弾劾決議への賛成を表明、11名が反対、1名がどちらでもない立場となっている。
31日(水)の明け方にはジウマ大統領の処遇をめぐる決議が出ると目されている。
(記事提供/Agência Brasil、写真/Edilson Rodrigues/Agência Senado)
写真は8月29日、上院議会の本会議に出廷したジウマ大統領(左から4人目)。ジウマ大統領には4月17日に連邦下院議会における罷免決議が下され180日間の停職処分を受けており、リオデジャネイロ・オリンピックの開会式や閉会式にはミシェウ・テメル大統領代行が出席していた。上院では議席の3分の2以上の賛成で罷免が決議されることになっているため、81議員のうち54名の賛成で罷免となる。決議を受けて正式に罷免が決まると、ミシェウ・テメル大統領代行が大統領に就任して、2018年末まで、残りの任期を務める見通し。