2017年WBC韓国大会の予選、ニューヨークで開催。ブラジルは…
2016年 09月 27日サッカー王国ブラジルにおいて、野球もまた、近年、メキメキと実力をつけてきた。国際大会でも力を発揮しつつある。
2013年のWBCの予選では、クリーブランド・インディアンスの捕手として有名になったヤン・ゴメス選手が大活躍、ブラジルが決勝トーナメントに残るのを助けた。
これは、MLB殿堂入りを果たしていた名匠バリー・ラーキン監督が巧くチームを導いた結果でもあった。今年(2016年)も、そのバリー・ラーキン監督の指揮のもとでブラジルはWBC予選に臨んだ。予選大会の様子を現地メディア「オ・グローボ」が伝えている。
ファーストラウンドでぶつかったのは、ブラジル、イギリス、イスラエル、パキスタンの4チーム。
今回のブラジル代表には、メジャーリーグとそのマイナーリーグからは、マーリンズのアンドレ・ヒエンゾ投手やボ・タカハシ選手をはじめとする9選手が参加した。
22日に行われた初戦はWBC初参加のパキスタン対ブラジルで、ブラジルが優勢という予想通り、10-0で7回コールド勝ちとなった。ブラジルは2013年本選参加の名誉を無事守った。先発のジェアン・トメ、若干15歳で155km前後の剛速球を投げるエリッキ・パルジーニョ、リリーフのエジウソン・バチスタの3人がパキスタンチームをシャットアウトした。
打撃では、元ロッキーズのクリーンナップを打っていたダンチ・ビシェッチの息子ダンチ・ビシェッチ・ジュニオールとジュアン・カルロス・ムニースの二人がブラジル打線を引っぱった。
しかし、23日に行われた第二戦目の相手、イスラエルはそれほど簡単にはいかなかった。
会場となったニューヨーク・メッツ傘下の球場で、同グループに所属するアイク・デービスや ジョシュ・サティンがイスラエルを率いていた。先発をつとめたカージナルスの組織下の選手コーリー・ベイカーは、ブラジル打線を5回まで完全にシャットアウトした。
最終的にブラジルは0-1で負けてしまい、24日のイギリス戦も、惜しくも3-4で破れ、韓国でのWBC本選に参加することはできなくなった。
イギリス戦の9回に2塁ランナーが3塁で憤死したことは残念でならないが、ブラジルが素晴らしいチームに年々成長している証は、この予選大会を通して伝わってきた。東京オリンピックで、その華を咲かせることができる様に見守っていきたい。
(文/加藤元庸、写真/Divulgação)
7年にわたり合衆国で活躍するレオナルド・ヘジナットも注目されていた選手の一人