ミシェウ・テメル大統領、10月19日訪日へ

2016年 10月 7日

テメル大統領と安倍総理

ミシェウ・テメル大統領の訪日について、ブラジルの現地メディア各紙が報じている。大統領府によると、テメル大統領は10月14日外遊に出発して、21日には帰国する予定だという。

この外遊の中で、15日~16日にインドで開催される第8回BRICSサミットに、インド、中国、ロシア、南アフリカとともに出席したのち、日本を訪問すると10月6日(木)づけ「オ・ポーヴォ」が伝えた。

テメル大統領は大統領に就任して以来、外交に力を注いでおり、就任から約一か月の間にすでに4か国を訪問。12日間、国を留守にしている。テメル大統領の積極的な外交は、前大統領の弾劾後にブラジルが政治的に安定していることを世界にアピールするのと同時に、ブラジルに投資を呼び込むことが狙いとみられている。

8月31日に大統領に就任早々、初の大舞台が中国でのG20杭州サミット(9月4~5日)への出席だった。また、9月13~26日には第71回国連総会に出席するためニューヨークを訪問している。

その後、10月3日(月)にはパラグアイとアルゼンチンを訪問した。日本への訪問も、パラグアイ、アルゼンチンにつづき、2国間訪問となる。

「オ・ポーヴォ」は、テメル大統領の今回の日本への訪問では、天皇陛下との御会見が行われる可能性があると記している。経済界との昼食会は19日に予定されている。

2015年、ジウマ・ルセフ前大統領が訪日をキャンセル、外交上の二国間の交流にすきま風を吹かせていた。

ブラジル連邦共和国の大統領が日本を訪問するのは、2008年にルーラ大統領(当時)がG8北海道洞爺湖サミットに合わせて開催された第四回エネルギー安全保障と気候変動に関する主要経済国会合(MEM)に出席、福田総理(当時)と会談して以来。ルーラ前々大統領は2005年にも訪日(公式訪問)、天皇皇后両陛下と御会見したほか、国会を訪問、小泉首相(当時)と首脳会談を行い、名古屋市で行われた在日ブラジル人が主催した第3回EXPO BUSINESS2005を視察した。ブラジル連邦共和国大統領の日本への公式訪問としては、テメル大統領の訪日で11年ぶりとなる。

(文/麻生雅人、写真/Beto Barata/PR)
写真は9月5日、杭州市。G20杭州サミット出席のため中国・杭州を訪問した安倍晋三内閣総理大臣(右)は、ミシェウ・テメル大統領との間で日・ブラジル首脳会談を行った