外国人料理人11名が日本料理研修を修了。ブラジルからも寿司職人が参加
2017年 03月 2日3月1日(水)、菊乃井本店(京都府京都市)にて、日本国内にある有名日本料理店などでの研修を終えた外国人料理人の修了式が開催された。修了式に参加したのは米国、カナダ、ブラジル、英国、トルコ、オーストリア、ラトビア、シンガポールの計8か国の外国人料理人の研修生計11名。
式典では、山田啓二京都府知事や、農林水産省の食料産業局・高橋一郎外食産業室長が研修生に向けてお祝いや激励の言葉を贈った。
研修は農林水産省の補助事業により日本食・食文化普及人材育成支援協議会が行ったもので、日本の食関連事業者などが海外展開をする際にパートナーとなりうる外国人日本料理人の人材育成を目的として、外国人料理人を招へいして、日本料理専門の有名店における実務研修などを2016年6月から実施されてきた。
研修生たちは研修修了にあたり、日本食・食文化普及人材育成支援協議会からの修了証及び、集団研修協力校であるル・コルドン・ブルー東京校からの修了証を受け取ったほか、農林水産省が制定した「海外における日本料理の調理技能の認定に関するガイドライン」に基づいて、研修生全員がそれぞれの修得した調理技能のレベルに応じて、ブロンズ又はシルバーの認定を受けた。このうち7名は、同制度における世界初のシルバー認定者とのこと。
研修終了生たちは認定料理人として、日本食や食文化、日本産食材の魅力を世界へ広めていくことが期待されている。
実務検定の協力店は、菊乃井 京都本店、京料理 たん熊北店、京料理 木乃婦、魚三楼、祇園さゝ木、京懐石 美濃吉本店 竹茂楼、嵐山熊彦、つきぢ田村、銀座寿司幸 本店、さかえ寿司、日本橋ゆかり、日本料理 賛否両論、日本料理 龍吟(順不同)。
ブラジルからは、同国の寿司店で料理経験のあるサンパウロ州サン・ジョゼー・ヒオ・プレット市在住のエバンドロ・ヒデトシ・カワナミ/Evandro Hidetoshi Kawanamiさんが研修を終了、さらに世界初のシルバー認定者となった。
そのほかの研修生は、ジュンファ・ニー/Junhua Niさん(イギリス)、ホン・カイ・タン/Hong Kai Tanさん(シンガポール)、ペトゥラ・ヒーブラー/Petra Hieblerさん(オーストリア)、マイルズ・ジェイコブ・オデル/Miles Jacob O’Dellさん(アメリカ合衆国)、パトリック・ギャノン・グリーンウェイ・オデア/Patrick Gannon Greenway O‘Deaさん(アメリカ合衆国)、アルトゥロ・オネイト/Arturo Onateさん(アメリカ合衆国)、エドガー・シュトゥカ/Edgars Sutkaさん(ラトビア)、フレデリック・デュモン-プランテ/Frederic Dumont-Planteさん(カナダ)、ナディム・フレン/Nadim Frenさん(カナダ)、シナン・ダンガジュオグル/Sinan Damgaciogluさん(トルコ)。
(文/麻生雅人、写真提供/農林水産省)