ブラジル郵便局、250営業所を閉鎖へ

2017年 03月 12日

ブラジル 郵便局 統廃合

「オ・グローボ」「フォーリャ・ヂ・サンパウロ」などブラジルの現地紙が3月11日づけで報じたところによると、ブラジル郵便電信公社(ECT、通称「コヘイオ」)が全国で250の郵便営業所を閉鎖すると発表したという。

営業所統廃合の方向性については2月に発表していたが、今回は閉鎖する具体的な数に言及したものだ。

ECTの公式発表によると、この統廃合は住民により効率的にサービスを届けることを目的としているとのこと。現在のところ郵便局は全国に6500の直営営業所と1000のフランチャイズ形式の出張所を展開している。

ECTによれば、統廃合は順を追って、人口5万人以上の市町村においてのみ行うという。統廃合プロジェクト発足以来、すでに60営業所が他の営業所に統合されている。

店舗統廃合には人員削減が伴うが、この史上最悪レベルの不況の中、ECTはコスト削減のリストラ策を講じた。

過去2年間でECTは40億レアル(約1550億円)の損失を積み上げている。2015年度の21億レアル(約800億円)に続き昨年2016年度は約20億レアル(約750億円)の損失を出した。

赤字続きの中、ECTは1月、55歳以上の従業員を対象にした早期自主退職制度を発足させた。ECTいわく、外注費の削減だけでなく、今後は従業員給与も20%程度削減してく必要があるという。

(文/余田庸子、写真/Tânia Rêgo/Agência Brasil)
写真はリオデジャネイロ市ベンフィカ地区にある流通センターにて、ブラジル郵便局のトラックと職員