いよいよ日本人はビザが不要に!? ブラジル観光省がビザ免除を審議
2017年 03月 17日ブラジルを初めて旅行する人がぶつかる壁に、観光ビザの取得手続きがある。社会人ならば領事館での申請とピックアップのためにそれぞれ半休をとったり、旅行会社に委託するにも住民票が必要だったり、正直いろいろと面倒だ。ブラジル旅行をやめてビザがいらない国にしようか、という考えがよぎる瞬間でもある。
しかし近い将来、そんな迷いは無縁となるかもしれない。
グローボ系ニュースサイト「G1」が3月15日づけで伝えたところによると、ブラジル観光省はアメリカ合衆国、日本、カナダ、オーストラリアからの旅行者のビザ免除の具体化に向けて動き始めたという。
観光省は4か国に対するビザ免除によりブラジルの観光業が活性化するとみている。
現段階では、上記4か国からの旅行者はブラジル総領事館でビザを取得する必要がある。ビザの発給にあたってはまずオンライン申請を行い、料金を支払い、領事館窓口での対面審査を経て数日後に発給される。料金は2017年3月17日現在、日本国籍者で観光・商談とも有効期限3年で10,400円。在東京ブラジル総領事館ウェブサイト(http://cgtoquio.itamaraty.gov.br/ja/rrrrrrrrrrr.xml)。
ブラジルがインバウンド旅行者に対するビザ免除を行った実績はある。
2016年6月1日から9月18日までの間、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック開催時期に合わせてブラジルは入国ビザ免除を実施した。期間中の上記4か国からの観光客は16万3100人で、うち74%がビザ免除制度を使って入国した。2016年の観光客総数660万人のうち、4か国の観光客は全体の15%に上ったという。
新しいビザの免除は、現在大統領府官房庁で審議待ちとなっており、テメル大統領は、決定事項について官報に発表するとみられる。
ただし、ブラジル外務省はビザ免除を行う際にはブラジルから対象国に行く旅行者も同じ恩恵を受けられる相互免除条件を付けるべきだと主張している(次ページへつづく)。
(文/余田庸子、写真/Alexandre Macieira/Riotur)
写真上から、リオデジャネイロのフィスカウ島、アルポアドールのビーチの日暮れ