ブラジルで清掃作業員のミスコンテスト開催

2017年 05月 20日

ミス清掃作業員

ブラジルでは清掃事業は各都市の清掃公社が行っており、清掃事業を現場で行う作業員は“ガリ”と呼ばれている。

そのガリのミスコンテストが5月20日(土)、連邦直轄区にある首都ブラジリアで開催されると。現地政府系メディア「アジェンシア・ブラジリア」が伝えている。

この日、タグアアルキ文化センターの講堂にブラジリアの都市清掃にかかわるふたつの請負業者で働く30名の女性清掃作業員が集合して、「連邦直轄区ミス・ガリ2017」ファイナルステージを競い合う。コンテストは夜20時にはじまる予定。入場は無料。

連邦直轄区で清掃作業員のミスコンテストが始まったのは2015年で、今年で3年目となる。

ミス清掃作業員

今年はじめてコンテストに参加するヴァレリア・ヒベイロさん(31)は、清掃作業員という立場の女性にとって、コンテストの価値は大きいと語った。

「私たちのような職業は人々から偏見を持たれているので、このようなコンテストには大いなる価値があります。(清掃員の)制服を着ているのは誇り高き女性であるということを、私たちはプレゼンテーションします」(ヴァレリア・ヒベイロさん)

衛星都市のひとつセイランジアに住むフランシスカ・アウヴィスさん(33)さんは結婚していて二人のこどもがいる。

「昨年のコンテストに参加した同僚が、参加してとてもよかったと話していたので今年は私も参加することにしました」(フランシスカ・アウヴィスさん)

ミスガリ2017 清掃作業員

フランシスカさんと姉妹でミスの座を競い合うことになる妹のミシェリ・オリヴェイラさん(31)は、コンテストは自分にとって夢だったと語った。

「こどもの頃から、いつかキャットウォークを歩いてみたいと夢みていましたが、今日までその機会はありませんでした。参加できてうれしいですし、本気で勝ちに行きたいです!」(ミシェリ・オリヴェイラさん)

コンテストの応募は3月31日にはじまり、200名近い応募者の中から最終審査まで残った30名がこの日の決勝に出場する。

都市清掃サービス公社(SLU)のカチア・カンポス代表は、このコンテストを開催する一番の目的は、ガリ(清掃作業員)の存在とその意義を広く知ってもらうためのイベントの一環だと語った。ミスコンテストのほかにも同局は、6月4日にマラソン大会「最速のガリ」や、花の苗の配達もなどを開催するという。

(文/麻生雅人、写真/Renato Araújo/Agência Brasília)