コカ・コーラが6月15日に「ファンタ・ガラナ」発売
2017年 06月 12日ブラジルのコカ・コーラが6月7日(水)、ジュース・ブランド「ファンタ」のラインナップにガラナ味を追加して発売すると発表した。現地の経済市場情報メディア「ペケーナス・エンプレーザス・イ・グランヂス・ネゴーシオス」が伝えた。
ファンタはブラジルでは、オレンジ味やグレープ味で知られているほか、これまでにもパッションフルーツ味、シトラス味、イチゴ味など、他の果物のテイストを発売しているほか、別ブランドですでにガラナ飲料を発売している。
アマゾン地方原産の果実ガラナのエキスや香料を使った炭酸飲料は、ブラジルでは国民的な飲みもの。コカ・コーラが上陸する以前は清涼飲料水での国内シェアを席巻していただけでなく、上陸後もコカ・コーラの人気をしのいでいた時期もある。
日本の北海道でガラナ飲料が根づいているガラナ飲料も、実はブラジルのガラナ飲料がモデルになっている。
日本にコカ・コーラが上陸する直前、国内の清涼飲料水の中小企業が力を合わせて、この巨大なグリーバル飲料に対抗するための共同ブランドを開発。このとき、ブラジルでコカ・コーラに対抗していたガラナ飲料が参考にされ、原料をブラジルから輸入して製造されたのが「コアップ・ガラナ」だ。「コアップ・ガラナ」は北海道では小原が製造しているほか、他の地域でもホッピー・ビバレッジなどが製造を続けている。
本場ブラジルで、ガラナの炭酸飲料で人気が高いのはアンタルチカだが、グローバル企業のコカ・コーラも1997年から「KUAT(クアッチ)」ブランドのガラナ飲料を発売している。「クアッチ」は2014年に日本にも上陸している。同ブランドは今後も海外展開を続けていくとのこと。
さらにガラナ飲料を発売するメーカーは国内に数多くあり、地方の地元企業が発売するご当地ガラナ飲料も数多くある。コカ・コーラはそのうちのひとつ、マラニョン州で発売されている「ガラナ・ジェズース」も2001年に傘下に収めている。
ジャーナリストのマルセロ・ドゥアルチ氏は自身のブログで、コカ・コーラが「ファンタ・ガラナ」を発売するのはこれが初めてではなく、1970年代末にタイで発売されたことがあるほか、近年もパラグアイ、バルバドスで発売されていたと記している。
発売は6月15日で、9月には砂糖ゼロのタイプも発売するという。
(文/麻生雅人、写真/Divulgação)