リオ五輪・難民選手団のポポレ・ミセンガ選手「東京2020に参加したい」
2017年 11月 3日写真2016年にブラジルで開催されたリオデジャネイロ・オリンピックに難民選手団の一員として柔道男子90キロ級で出場したのコンゴ民主共和国出身のポポレ・ミセンガ選手(25)が、来日して都内で開催されたイベントに出演。「できれば東京2020に参加したい」とコメントした。
難民選手団とは、リオデジャネイロ・オリンピックで初めて結成された、内戦や政治的理由などが原因で祖国を離れた難民による選手団。陸上、競泳、柔道の選手たちで、南スーダン、コンゴ民主共和国、シリア、エチオピア出身の難民10人が参加した。
11月3日(金)に閉幕した第30回東京国際映画祭では、最終日となった今日、リオデジャネイロ・オリンピックの公式記録映画「リオ 2016 オリンピック公式フィルム:休戦の日々」を世界初公開した。
TOHOシネマズ六本木ヒルズの上映会場には、ポポレ選手と、柔道女子70キロ級で金メダルを獲得した田知本遥選手、陸上競技男子4×100mリレーで銀メダルを獲得した飯塚翔太選手と山縣亮太選手もかけつけ世界初上映となった同映画を鑑賞。上映後に会場で行われたトークショーに参加した。
オリンピック選手団として初めて組織された難民選手団は映画の中でもフィーチュアされており、ポポレ選手も映画に出演している。劇中でポポレ選手は「誰も自分のことを応援する人なんていないと思っていたのに、リオデジャネイロの人々は私たち難民の選手にも熱い声援を送ってくれて、とても助けになりました」とコメントしている。
上映後のトークショーでポポレ選手は「できれば東京2020に参加したいです。私たち難民選手団は(特定の国の)国旗を背負って戦っているわけではありません。私たちの夢が叶うように、ぜひ日本のみなさんにも私たちを応援をお願いしたいと思います」とコメントした。
今年で開催30回目を迎えた東京国際映画祭は10月25日(水)から11月3日(金)まで10日間にわたって開催され、開催期間中に231作品が上映された。主催者発表によると、劇場の動員数は63679 人だった。
(写真・文/麻生雅人)
写真は11月3日(金)、第30回東京国際映画祭「リオ 2016 オリンピック公式フィルム:休戦の日々」特別上映会場。左から田知本遥選手、飯塚翔太選手、山縣亮太選手、ポポレ・ミセンガ選手、コンテンツディレクターのヒギア・イケダ氏、ディレクター・オリンピック財団カルチャーアンドヘリテージのフランシス・ガベ氏