「社会保障制度改革は全員の責任」メイレリス財務相がコメント
2017年 11月 19日グローボ系ニュースサイト「G1」が11月14日づけで伝えたところによると、同日朝、ブラジルのエンヒッキ・メイレリス財務相がラジオ番組で、年金を含む社会保障制度改革の重要性と改革法案の成立に対する強い確信を語ったという。
いわく、社会保障制度改革法案は議会全体が責任を負うべき議案で、改革案が可決されなかった場合の「プランB(代替案)」は用意していない、とのことだ。
「この件(社会保障制度改革案)は全員の責任問題として扱われます。我々は議会がこの案を可決することを信じています。もちろん議会には主権があり、私たちは採決の結果を待ちます。我々は様々な決断をすることはできますが、今は法案が否決されたことを想定して他の選択肢を検討するような状況ではありません。可決される可能性はとても高いと信じています」(メイレリス財務相)
先週、財務相は政府に対し、改革法案の半分は原案のままで議会を通過すべく尽力するよう要請した。また、現在の法案にある条項のうち、男性65歳、女性62歳とした年金支給開始最低年齢の設定など、いくつかの点について政府は譲歩しないとも述べている。
財政については、政府は工業製品税(IPI)等に関する新たな免税措置については当面検討しない、とも発言した。また、来年はさらに歳出削減を行う必要があるものの、ブラジルは財政目標を達成するだろうとの見通しを語った。
「来年の財政目標はあらゆる手を尽くして達成します。そして目標の達成にはさらなる歳出削減が必要です。目標達成は必須なので、歳出削減も必須だということです」(メイレリス財務相)
(文/原田 侑、写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)
写真は11月9日、ブラジリア、第1回国際公的債務セミナーに出席したエンヒッキ・メイレリス財務相