【RIZIN】クレベル・コイケ独占インタビュー「ブラジルから遠く離れていても、ブラジルを代表することができるってことを示したい」
2021年 03月 9日
元KSW王者クレベル・コイケが2020年大晦日の「RIZIN.26」で念願のRIZINデビューを果たし、カイル・アグォンを相手に鮮やかな一本勝ちを飾った。
クレベルは3月21日(日)に名古屋・日本ガイシホールにて開催される「RIZIN.27」へ、大晦日に続き連続参戦し、柔道ベースのグラップラー 摩嶋一整と対戦する。摩嶋はクレベルと同様に、試合の多くを一本勝ちで終わらせている。
大晦日の試合の前にクレベルは米メディア「MMA Fighting」の取材を受けていた。
取材の中でクレベルは「ポーランドでKSWフェザー級チャンピオンとして活躍していたころ、母国ではブラジル人とは見なされず、17年間住んでいる日本では日本人とは見なされていなかった。そのような状況を大晦日を境に変えたいと思っていた」と地球の反対側に住むブラジル人の心境を明かしている。
また「MMAを知っている人はみんな、わたしが海外のチャンピオンだったのを知っているから、わたしと戦うことを恐れてたんだ。 RIZINを見ているだけの日本人の観客はわたしが誰なのかわからないし、日本のファイターはわたしがタフすぎるし人気が足りないと言ったからRIZINは外国人とのマッチメイクをしたんだ」と、RIZINへの参戦はそんなに簡単な道のりではなく、対戦相手にも苦労したことを語っている。
最後に「10、20人の優れたストライカーを挙げるのは簡単だけど、デミアン・マイアやチャールズ・オリベイラのようにMMAで5人の優れた柔術ファイターを指名するのは難しいよね。彼らは柔術がうまくて本当に今日のMMAにおいてリスクを冒しているね」と同紙のインタビューを締めくくっている。
そんなクレベルがRIZIN2戦目を前に、話をしてくれた。
――クレベル選手はRIZINの記者会見で、現在のフェザー級王者 斎藤裕選手、朝倉未来選手にも勝つ自信があるし、誰にでも勝てる自信があると言っていました。次の対戦相手の摩嶋一整選手にも勝つ自信はありますか?
「わたしは自分が勝つために、たくさんトレーニングをしていることを知っているんだ。だから誰にでも勝つことができる」
――摩嶋選手は柔道ベースで、一本勝ちも多いです。もし、試合がMMAではなく、ノーギマッチ、またはグラップリングマッチだとしても勝つ自信はありますか?
「自信はある。なぜなら、わたしは我々の道場で、自分の持っているベストなファイターと良いグラップリングの練習をしているからね。マジマとの試合の問題も見ているんだ」
――「RIZIN.26」前に行われた米メディア「MMA Fighting」の、クレベル選手の記事を読みました。それを読んだ上で少し質問をさせてください。RIZINでいよいよ日本人と対戦することについては、どのような気持ちでしょうか?
「実際、誰と戦おうと、わたしの焦点はチャンピオンになることだよ」
――クレベル選手の考える、MMAで優れた柔術ベースのファイターを5人教えてください。
「わたしにとっては、その5人を挙げるのは簡単なんだ。ホベルト・サトシ・ソウザ、クレベル・コイケ、デミアン・マイア、チャールズ・オリベイラ、ギルバート・“ドゥリーニョ”・バーンズだね」
――5人の中にクレベル選手は入っていますね。
「入ってるよ(笑)、ハハハ」
――大晦日を境に、無人地帯に住んでいるような感覚は変わりましたか?
「まだあんまり変わっていない。RIZINのチャンピオンになったら変わるだろうね」
――クレベル選手をRIZINのリングで紹介した、ホベルト・サトシ・ソウザ選手と初めて同じ大会に出ることになりました。どのようなお気持ちでしょうか?
「わたしの先生であり、兄弟であり、友達でもあるサトシの側で戦うことは、本当に幸せだと感じているよ。わたしたちは素晴らしい試合をするつもりだよ」
――サトシ選手と“2人でRIZINのチャンピオンになろう”と話すことはありますか?
「誰もそれが起こると信じていないんだけど、わたしは未来に2人でチャンピオンになるって知っているんだ」
――RIZINで開催予定のフェザー級GPには、出場したいですか?
「チャンピオンになりたいし、みんながGPに行くのなら、そこでタイトル争いをしたい。ベルトがどこにあろうと問題ない。ベルトを追いかけて戦うよ。ハハハ」
――世界中のフェザー級の選手で、戦ってみたい選手がいたら明かしてもらえますか?
「まずは日本の最高の選手たちと戦って、チャンピオンになることを考えているんだ。世界の選手についてはそのあとに考えるよ。ハハハ」
――RIZINでの試合を、ブラジルに住んでいるブラジル人にも見せたいと思っていますか?
「はい。自分の国、ブラジルから遠く離れていても、ブラジルを代表することができるってことを示したいよ」
(記事提供/Hexagon News、文/Viviane Yoshimi)