【RIZIN.27】クレベル・コイケ試合後インタビュー。「簡単に勝っているように見えるかもしれないけど、試合はいつだって簡単じゃない」

2021年 03月 25日

3月21日(日)、名古屋・日本ガイシホール。クレベル・コイケ対摩嶋一整(写真/(C)RIZIN FF)

3月21日(日)、名古屋・日本ガイシホールにて格闘技イベント「RIZIN.27」が開催され、第11試合のフェザー級で、ブラジル、サンパウロ出身のクレベル・コイケが摩嶋一整と対戦した。

クレベル・コイケはブラジル・ボンサイ柔術の黒帯で、ポーランドのプロモーションKSWの元王者。 2020年大晦日の「RIZIN.26」で念願のRIZINデビューを果たし、カイル・アグォンを相手に鮮やかな一本勝ちを飾った。「RIZIN.27」へは、大晦日に続き連続参戦。

対する摩嶋もクレベルと同様に、試合の多くを一本勝ちで終わらせている。

クレベルの試合直前は、今大会中で会場が一番ザワザワとした瞬間だった。

2階席に、ブラジルの国旗とボンサイ柔術のバンデイラ(旗)がゆらゆらと揺れる中、クレベルが入場曲に使っている「Já Posso Suportar」(日本語で「私は耐えることができる」)が流れはじめた。

自身が“わたしを感動させる”と語るこの曲の美しいピアノのイントロが流れたあと、クレベルはこの歌を口ずさみながらリングに向かって行った。

クレベルは2R 三角絞めで一本勝ちを収め、RIZINで2連勝を記録した。

――試合後の率直な感想をお聞かせください。

「今は試合が終わってすごく気持ちいいけど、もっと嬉しいのは、自分だけじゃなくサトシも勝ったので、すごく嬉しい」

――対戦を終えて、相手の印象は違いましたか。

「マジマをすごいリスペクトしている。彼は強い。だけど問題ない。マジマの寝技は柔道ベースで、自分の寝技とはちょっと違う。わたしは一回きりのチャンスを生かして試合を決める。わたしはずっとそのやり方を見せてきた。でも、すごい良い試合だった。マジマに、ありがとうございましたと言いたい」

――試合では余裕が見えるように見えましたが。

「簡単じゃない。いつも勝敗は50ー50だと思って臨んでいる。簡単に勝っているように見えるかもしれないけど、わたしは毎日、すごい時間、練習している。試合はいつだって簡単じゃないね」

――三角絞めはいつもより深く入っていましたか?

「わたしの三角(絞め)は一番強い。何回も試合で三角を極めている。何回も何回も練習しているから、オートマチックにチャンスがあったら速攻で三角を仕掛けに行く。絞めたら絶対逃げれないね」

――今日はクレベル選手も三角絞めで勝利し、サトシ選手も三角絞めで勝利しました。それについてどう思いますか?

「三角は毎回の練習で欠かさず訓練している。わたしの三角はサトシに教えてもらった。試合前にサトシにポイントをいろいろ教えてもらったから、今日も三角を極められた」

――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えて下さい。

「これからのことでいえば、考えているのはタイトルマッチのこと。本当にやりたい。まだ次の試合は決まっていないけどね。トーナメントをやるのか、自分がそこに入るのか入らないのか。わからないけど、もちろんチャンスを待っている。本当に、ベルトのことだけを考えている」

――試合後少し休みたいですか、それとも5月に試合をしたいですか?

「わたしはもう1年半くらい休んだよ。これからどんどん試合していきたい。ベルト獲りたい。だから毎日、繰り返し練習している」

――試合を観てくれている、世界中の人にメッセージをお願いします。

「誰だって嫌な日はあるだろう。でも、自分は練習を続けてきたことでここまで来れた。わたしとサトシとマルキーニョス先生、3人でここまで来た。ブラジルにはミノタウロ・ノゲイラ、ヒクソン・グレイシー、ヴァンダレイ・シウバなど素晴らしい選手がいるけど、これからは、わたしの柔術、サトシの柔術、マルキーニョス先生の柔術を残していくために、これからもさらに練習していく。わたしも、チャンスを手にして、ここ日本で選手をすることができて、良い結果を残すことができる。だから、このまま頑張りたいと思う。日本は津波もあったし、コロナも続いて、本当に大変だと思うけど。夢がある人は、夢を信じて」

(記事提供/Hexagon News、文/Viviane Yoshimi、構成/Mega Brasil)