国連視察団、COP30開催地ベレンの準備や取り組みを称賛

2025年 01月 22日
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COP30が開催されるベレン市。写真は旧市街の時計塔広場(写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)

24人の専門家で構成された国連高官専門家の代表団は、11月10日から21日にパラー州ベレンで開催されるCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)の準備状況の視察を行う任務で、現在ベレンに滞在している。

現地訪問の初日、代表団一行は連邦政府、パラー州政府、および地方自治体の組織委員会の代表者と会談した。

このミッションは、1週間を通じて宿泊施設のインフラ、物流管理計画、交通、公共の安全、健康インフラについて視察を行う。

UNFCCC(国連気候変動枠組条約)のノウラ・ハムラジ事務局次長によると、このミッションは目的は評価を行うことではなく、COP30を成功に導くために組織を支援することを目的としているという。

ノウラ事務局長は、ブラジルのヴァウテル・コヘイアCOP30臨時事務局長が提示した数字を受け、「50億レアルの投資額にも、(準備)計画にも、連邦政府、州政府、そしてここベレン市の献身と取り組みにも感銘を受けました。これらは成功にとって非常に重要な要素です」と述べた。

ブラジル政府は、COP30会議が行われる2週間で、約10万人を同市に迎えることになると予想している。

2024年にアゼルバイジャン共和国・バクーで開催されたCOP29には、各国・地域の代表団、オブザーバー、ゲスト、サポートスタッフを含む54,148人が直接参加しました。

ヴァルテル・コレイア氏によると、観光業の強化はアマゾン地域にとって重要なレガシーとなることが期待されているという。

「私たちは、地球規模の気候変動交渉の成功を確実にするためのあらゆる条件を備えたCOPの実現に向けて、日々努力を続けています」

ブラジル国際観光振興庁(エンブラトゥール)によると、ベレンへ航空機で訪れる観光客は2024年1月から11月までの期間に、国際会議の開催地に選ばれたことが発表される以前である前年と比べ、59%以上増加しているという。

現在、政府によるインフラ投資に加え、ホテルネットワークの改善、宿泊施設の増設、持続可能性に重点を置いた観光分野の専門家の育成、首都圏全体の観光名所の改修などの取り組みが進行している。

(記事提供/アジェンジア・ブラジル、構成/麻生雅人)

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