サンパウロ動物園でライオンの赤ちゃんがデビュー

2025年 03月 6日

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3月2日、サンパウロ市南部にあるサンパウロ動物園で一般公開されたライオンの赤ちゃん(写真/Rovena Rosa/Agência Brasil)

サンパウロ動物園では、一般公開エリアにデビューしたばかりの4匹のライオンの赤ちゃんにも会うことができる。4匹は11月に生まれた雌ライオンで、メスのエリンジとオスのジャンゴの間に生まれた娘たち。赤ちゃんたちは生後3か月で、体重は約25キロ。

彼らの名前は、映画『ライオンキング』にちなんだナラ、キアラ、サラビ、そして、サンパウロの首都に敬意を表してサンパと名付けられた。

サンパウロ動物園によると、この動物園には他にもネコ科の動物がさまざまな環境で飼育されているという。ライオンは全部で18頭いる。

2018年に同動物園で生まれたアミラは、イドゥアとエリンジの間に生まれた娘で、ジャンゴとの間に2頭の赤ちゃんを持つ母親。アイシャも、アミラと共に同年にイドゥアとエリンジの間に生まれた娘で、4匹の赤ちゃんの母親。ナイロビ、ルアンダ、マラウィは、アイシャとアミラにとっては弟と妹にあたる。カラハリ、アルアー、スカール、ジャンバラは、アイシャとジャンゴの子どもたち。マイアとマリはアミラとジャンゴの娘たち。

カーニバル期間中、サンパウロ動物園では、チケット1枚の購入につき、もう1枚が無料になる「2倍のお祭り」プロモーションを実施中。動物園は、アグアフンダ地区のミゲウ・エステフノ大通り4241番。

サンパウロ水族館は、ラテンアメリカで生まれた初のホッキョクグマの赤ちゃんを一般公開した。10年前にロシアのカザン動物園からブラジルやってきたホッキョクグマのオーロラとペレグリノの娘で、名前はヌール(アラビア語で「光」の意味)。

このカップルをブラジルに送るという企画は、この動物の種の保全を確保するための国際的な事業だった。ヌールは2024年11月17日に生まれ、地球温暖化との戦いを象徴する。

同水族館によると、昨年動物園で生まれたクマ類はわずか6頭だったという。そのため、同水族館のチームはヌールの誕生を祝うだけでなく、ホッキョクグマの生後1年は、その脆弱さゆえに生存するために極めて重要な時期であることから、監視を強化した。そしてホッキョクグマの子自身の様子をみて、巣穴から巣の外にある囲い地への引っ越しが行われた。

「(この子の)将来は私たちが決めるのではありません。彼女が巣穴から出て囲いの中を探索する準備ができている兆候を見せ始めたためです」と水族館のラウラ・ヘイスフィウジ主任獣医は語った。

ヌールの誕生は、歴史的な出来事であるだけでなく、絶滅の危機に瀕している種の保全にとって非常に重要な事例である。

同水族館によると、オーロラの妊娠の兆候は、チームによる行動観察によって見つけることができたという。
ホッキョクグマは脂肪層が厚いため、超音波などの従来の検査による確認は不可能で、メスがケージの中で過ごす時間が増え、休息の必要性が増し、ペレグリノとの交流が減っていることに気づくことができたという。オスを避ける行動は、オスが近くにいるとストレスの要因となるためだという。

「ホッキョクグマたちが到着して以来、さまざまな準備が行われてきました。人間の管理下にある動物が、その自然な行動の一部である繁殖を行う時、それは、私たちにとって素晴らしい贈り物です。非常にバランスのいい最高の安心感が、こうした動物たちが健康に過ごすことができ、その結果、繁殖を可能にしてくれるのです」とラウラ獣医は語った。

サンパウロ水族館はイピランガ地区のフエッチ・バセラール通り407番にあり、毎日午前9時から午後5時まで開館。チケットの価格は公式ウェブサイトにて確認できる。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)