ブラジル国内最大の映画賞「グランジ・オテロ賞」一般投票向け上映はじまる
2025年 07月 3日
リオグランジドスウ州、リオデジャネイロ州、ミナスジェライス州、セアラー州、バイーア州、パライーバ州、ペルナンブッコ州、リオグランジドノルチ州の20都市の映画館で、一般投票のために、「グランジ・オテロ賞」最優秀作品賞を競う長編映画が上映される。上映作品は、長編フィクション映画、長編コメディ映画、ドキュメンタリーの各部門で、一般投票を受け付ける。
投票はブラジル映画アカデミーのサイトからインターネットで行うことが可能で、7月29日まで受けつけられる。
2025年の「グランジ・オテロ賞」は、7月30日にリオデジャネイロ西地区のバーハ・ダ・チジュッカにあるビビ・フェヘイラ芸術シティで授与される。
長編フィクション映画のノミネート作品はヴァウテル・サリス監督「アイム・スティル・ヒア」、マルセロ・カエターノ監督「ベイビー」、ルシアーノ・ヴィジガウ監督「カサブランカ」、ペドロ・フレイリ監督「マルー」、カリン・アイノウス監督「モーテル・デスチント」。
ドキュメンタリー部門ではセルジオ・マシャード監督「3オバス・ド・シャンゴー」、ダニエウ・ゴンサウヴィス監督「アセシビリダージ」、スザーナ・リラ監督「フェルナンダ・ヤンギ フォージ・ミ・アオ・コントローリ」、アレッサンドラ・ドルガン監督「ルイス・メロジーア コラサォン・ド・ブラジル」、フラーヴィア・モライス監督「ミウトン・ビトゥッカ・ナシメント」、ルカス・アガ・ホッシ・ドス・サントス監督「オテロ、オ・グランジ」がある。
コメディ部門でのファイナリストでは、ホザーニ・シアルトマン監督「カンセル・コン・アッセンデンチ・エン・ヴィルジェン」、マルコス・ジョルジ監督「エストマゴ 2 – オ・ポデローゾ・シェフ」、、ルシアーノ・ヴィジガウ監督「カサブランカ」、フラーヴィア・ラセルダ&グエウ・アハエス監督「オ・アウト・ダ・コンパデシーア 2」、アンドレー・ノヴァイス・オリヴェイラ「オ・ヂア・キ・チ・コニェシ」が候補となっている。
上映は、ニテロイ市(リオデジャネイロ州)、アレアウ市(リオデジャネイロ州)、カジミーロ・ジ・アブレウ市(リオデジャネイロ州)、イタオカーラ市(リオデジャネイロ州)、パラチー市(リオデジャネイロ州)、グアピミリン市(リオデジャネイロ州)、マリカー市(リオデジャネイロ州)、サン・ペドロ・ジ・アウデイア市(リオデジャネイロ州)、ミラセーマ市(リオデジャネイロ州)、ベロオリゾンチ市(ミナスジェライス州)、サウヴァドール市(バイーア州)、カトゥ市(バイーア州)、ジョアン・ペッソア市(ペルナンブッコ州)、ソウザ市(ペルナンブッコ州)、ヘシーフィ市(リオデジャネイロ州)、フォルタレーザ市(セアラー州)、イタピポカ市(セアラー州)、ノーヴォ・ハンブルゴ市(リオグランジドスウ州)、ポルト・アレグリ市(リオグランジドスウ州)、ナタウ市(リオグランジドノルチ州)の各都市で行われる。
<グランジ・オテロ賞>
2002年5月20日に設立されたブラジル映画アカデミーは、独立した組織であり、ブラジル全国においてオーディオビジュアル産業に関する議論や、プロモーション、産業のバックアップを行うだけでなく、現在は「グランジ・オテロ賞」と名付けられた「偉大なブラジル映画賞」を創設した。
ブラジル映画アカデミーは2020年に、アメリカ合衆国の映画芸術科学アカデミー (AMPAS)から、アカデミー賞の国際長編映画賞部門に、連邦政府の干渉を一切受けることなく、ブラジルを代表する映画をノミネートする権限を持つ唯一の団体として認められた。
ブラジル映画アカデミーの会員は多岐にわたるオーディオビジュアル分野の専門家たちで、年間を通じて行われる集会やイベントに参加することに加えて、「グランジ・オテロ賞」の選考で投票する権利や、アカデミー賞でブラジルを代表する映画を選ぶ委員会の選挙などを行う。
現在のアカデミー理事会は、へナータ・アウメイダ・マガリャンイス会長、パウロ・メンドンサ副会長、バルバラ・パス、アリアドネ・マゼッティ、アラン・デベルトン、ジェファーソン・デーによって構成されている。
24回目となる今回のグランジ・オテロ賞は、ブラジルのオーディオビジュアル部門における最大の授賞式となり、30部門の受賞者にトロフィーが授与され、主催者によると「世界におけるブラジル映画を称える」ものとなるという。
授賞式は、リオデジャネイロ市文化局が運営するリオフィルムを通じて、リオデジャネイロ市の支援を受けている。授賞式をライブで視聴したい方は、アカデミーのYouTubeチャンネル、またはCanal Brasilで視聴できる。
「『グランジ・オテロ賞』は、業界の専門家によって運営、投票され、業界自体がその作品の仕事を称え、専門家の才能を正当に評価する賞です。これは毎年、行われます。このイベントは、ブラジル映画の技術的、芸術的な品質の認知と業界専門家間の親睦を通じて、ブラジル国民と観客の間でのブラジル映画の向上とPRに貢献しています」と主催者は述べた。
受賞者は、ノミネートと受賞の2段階で決定される。2004年以降は、アカデミー会員によるオンライン投票が開始され、会員はオンライン投票用の電子パスワードを受け取ることができる。このシステムはPwCブラジルによって監査されている。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)