ブラジルのペルアスー洞窟国立公園、ユネスコの世界自然遺産に登録される

2025年 07月 14日

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一般公開されているペルアスー洞窟国立公園(写真/ICMBIO/divulgação)

ブラジル、ミナスジェライス州のペルアスー洞窟国立公園がユネスコの世界自然遺産に登録された。

この決定は、今週日曜日(7月13日)、フランスのパリで開催された世界遺産委員会第47回会合において発表された。「G1」、「オ・グローボ」などが伝えている。

これは、ミナスジェライス州にとって最初の世界自然遺産となった。

州都ベロオリゾンチ市から約670㎞の距離にあるこの自然保護区は、ミナスジェライス州北部のジャヌアーリア市、イタカランビ市、サン・ジョアン・ダス・ミッソンイス市の各自治体にまたがる56,448ヘクタールの地域で1999年に設立された。

「このタイトルは、ペルアスが地質学的、考古学的、生態学的、景観的重要性による独特なな組み合わせにより、他に類を見ないな普遍的価値を持つ場所であることを示すものです」と、シコ・メンデス生物多様性保全研究所(ICMBio)は登録を祝した。

この公園には200を超える洞窟があり、その中には高さ100メートルを超える巨大な洞窟もいくつかある。約1万2000年前の人骨がある遺跡や洞窟壁画、最大200メートルの深さの峡谷も発見されている。

最大の名所は壮大な洞窟「グルッタ・ド・ジャネラォン」で、世界最大級の鍾乳石「バレリーナの脚」もここにある。

この保護区には500以上の地質構造が記録されており、国内で最も重要な自然・考古学遺跡の一つとされている。

加えて、大西洋岸森林地域、セハード地域、カーチンガ地域に典型的な種を含む生物多様性が保全されており、シャクリアバー族をはじめとする伝統的な先住民コミュニティが存在します。

「この成果は、連邦政府が環境・気候変動省、ICMBio、外務省を通じ、国会議員、学界、市民社会、地元コミュニティ、特に生活様式と伝統的知識によって歴史的にこの遺跡を守ってきたシャクリアバー先住民の支援を受けて行った活動の結果です」(シコ・メンデス生物多様性保全研究所)

「この認定により、特に地域経済と地域密着型観光が強化され、エコツーリズム、科学的な調査、周辺地域の社会的包摂に、新たな機会が開かれることになるでしょう」(同)

現在、ブラジルには以下の世界自然遺産がある。

  • パンタナウ保全地域群(マットグロッソドスウ州)
  • 中央アマゾン保全地域群(アマゾナス州)
  • ディスカヴァリー・コースト大西洋岸森林保護区群(バイーア州/エスピリットサント州)
  • ブラジルの大西洋諸島:フェルナンド・ジ・ノローニャとロカス環礁保護区群(ペルナンブッコ州/リオグランジドノルチ州)
  • イグアス国立公園(パラナ州)
  • サウス-イースト大西洋岸森林保護区群(パラナ州/サンパウロ州)
  • セハード保護地域群:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園(ゴイアス州)
  • レンソイス・マラニャンセス国立公園(マラニョン州)

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)