「主権は不可侵である」…ルーラ大統領が改めて発言
2025年 08月 15日
ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は8月13日(水)、ブラジリアにて、外国による内政干渉を改めて批判した。
アメリカ合衆国による関税引き上げの影響を受けた輸出業者への支援策に署名するイベントの中で大統領は「ブラジルの主権は不可侵である」と強く主張した。
「われわれが唯一、断固として要求しならないのは、われわれの主権が不可侵であるということです。誰にも、われわれがすべきことに口出しされる筋合いはありません」とルーラ大統領は述べた。
そして「我々に降りかかった問題を少しでも緩和するために、可能な限りの対策を講じていくつもりです」と語った。
また、イベントの中でルーラ大統領は、米国との交渉を今後も続けていく意向を示した。
「われわれはこれからも粘り強く交渉を続けていくつもりです。なぜなら、われわれは交渉することを望んでいるからです。そして、われわれは対立を望んでいません。ウルグアイとも、ベネズエラとも、ましてやアメリカ合衆国とは対立を望んでいません」と語った。
ルーラ大統領は演説の中で、ブラジルが新たな市場に門戸を開いていることを強調した。
「実のところ、政府が貿易相手を完全に置き換えるというのは現実的には考えにくいことです。とはいえ、われわれは他のパートナーを探さなければなりません。私としては、何でも売る覚悟があります」と、中国の習近平国家主席との電話会談について触れながら語った。
さらに、「我々はこれからもブラジルの品を売り続けます。もし米国が買いたくないというなら、他の国を探すまでです」と述べた。
ルーラ大統領によると、約500人のブラジル人企業家が来年1月にインドに集まり、特に医薬品市場における新たなビジネス機会について議論する予定だという。
「ここで失ったものについて泣いているよりも、われわれは他の場所を見つけに行きます。世界は広く、ブラジルとの取引を熱望しています。誰もがわれわれが善意の国民であることを知っています。われわれは誰とも争いたくないし、譲歩もします。そして、われわれがこうした仕打ちを受ける筋合いはありませんでした。そして深刻なのは、それがわれわれだけでなく、多くの国々にも起こっているということです」と締めくくった。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)