ルーラ大統領は、「ブラジルはひどい貿易相手国」というトランプ大統領に反論

2025年 08月 15日

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8月14日、ヘシーフィ市(ペルナンブッコ州)。連邦政府による、ブラジリア・テイモーザ地区の土地権利の整備投資の発表式典に出席したルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領(左)(写真/Ricardo Stuckert/PR)

8月14日(木)、ブラジル連邦共和国のルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が「ブラジルはひどい貿易相手だ」と発言したことに対し、「それは嘘だ」と強く反論した。

「彼はブラジルについていくつかの嘘を言い始めました。われわれはそれを否定しています。彼はブラジルとの貿易で損をしていると言ったが、実際には利益しか得ていない」とルーラ大統領は述べた。

この発言は、ルーラ大統領がペルナンブッコ州ヘシーフィ市の郊外地区ブラジリア・テイモーザで土地権利証を配布する政府イベントの中で行われた。ルーラ大統領は、過去15年間でアメリカ合衆国がブラジルとの貿易で得た利益は4100億米ドルに上ると例示した。

「北米の大統領がブラジルは悪い貿易相手だと言うが、それは嘘だ。私はこの弱気立場の人々に伝えたい。我々はこれからも交渉する意思を持ち続けます」と語った。

トランプ米大統領は同日早く、「ブラジルは関税の面でひどい貿易相手だった」と発言。ロイター通信によると、アメリカ合衆国大統領は両国間の関税の不均衡を批判したという。

「ご存じの通り、彼ら(ブラジル)は我々に非常に高い関税を課している。われわれが彼らに課していた関税よりもずっと高い。実質的には、われわれはほとんど何も課していなかった」と述べた。

商業面だけでなく、ルーラ大統領はヘシーフィでのイベントにて、ジャイール・ボウソナーロ前大統領に対する連邦最高裁(STF)の裁判に関連して、ブラジルが法的手続きを適切に踏んでいないというトランプ氏の主張にも、批判を加えた。

ロイター通信によると、トランプ氏は、ジャイール・ボウソナーロ前大統領が「政治的処罰」の犠牲になっていると主張。さらに、ブラジル製品に対する50%の関税を正当化する理由として、「政治的迫害」を挙げている。

「今や彼らは50%の関税を課されていて、当然ながら不満を抱いている。しかし、それが現実というものだ」とトランプ氏は語った。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)