【ブラジル】ミナス州の豪雨で生き埋めになっていた男性、友人の助けで生還
2026年 02月 25日

乾いた、しかし突き刺すような衝撃音が響いた。
次の瞬間には、ジュイス・ジ・フォーラ南東部ジャルジン・パルキ・ブルニエール地区にあった自宅が崩れ落ち、デイヴィジ・カルロス・ダ・シウヴァさんは土砂とがれきの下に生き埋めになっていた。身動きが取れず、彼は「もう助からない」と覚悟したという。
「死ぬんだ、死んでしまうんだ。頭の中はそれだけでした」と振り返る。
1時間半もの間、まったく動けず、希望も失いかけていたデイヴィジさんの絶望は、誰かが自分に近づこうとしている気配を感じた瞬間に途切れた。
「友達が手で掘って、石をどけてくれたんです。小さな穴が見えて、光が差して、息ができました」(デイヴィジさん)
助けに入ったのは、同じ地域に住む友人のルイス・オターヴィオ・ソウザさん。彼は強い雨が降り続き、新たな土砂崩れの危険がある中で、一晩中近隣住民の救助に奔走していた。
「真っ暗でした。ライトで照らすしかなくて。雨が降り続いていましたが、命がかかっている以上、手を止めるわけにはいきませんでした」(ルイスさん)
デイヴィジさんの妻と息子も、近隣住民の協力によってがれきの中から救出された。
救助に奔走する一方で、ルイスさんは、胸を締めつけるような不安を抱えていた。土砂崩れが起きて以来、2人の親族が行方不明のままだったからだ。
「21歳の甥と、41歳の母親です。甥は仕事から帰ってきて、家にリュックを置いて母親のところへ向かったんです。その直後に崩れてしまいました」(ルイスさん)
睡眠も食事もまともに取れない状況の中、がれきの中での作業を続けていた。
「全員が見つかるまで、絶対に止まりません。ここにいる人はみんな家族で、友達です。誰一人置いていくわけにはいかない。これはみんなの痛みなんです」(ルイスさん)
ミナスジェライス州ゾナ・ダ・マタ地域を2月23日(月)以降襲った豪雨は、各地で連続的な土砂崩れや冠水を引き起こし、甚大な被害をもたらしている。
暫定的な集計では、ジュイス・ジ・フォーラ市とウバー市で少なくとも36人の死亡が確認されている(2月25日現在)。
パライブナ川は氾濫し、浸水や土砂災害が相次いだ。複数の地区が孤立し、浸水や構造物の危険に関する緊急通報は40件を超えた。
防災当局によると、440人が家を失い、すでに一時的な避難先で保護されている。
連邦政府はジュイス・ジ・フォーラ市に対し、公式に非常事態を認定した。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




