【COP15】移動性野生動物の保護リストに絶滅危惧種などを新たに追加へ
2026年 03月 29日

3月29日(日)の最終日を前に、28日午前中に開かれた「移動性野生動物の保全に関する条約(CMS)第15回締約国会議(COP15)」の本会議では、参加国が評価すべき全ての議題について審議が行われた。
会期中に取り扱われた100項目を超える議題のほぼすべてで、最終本会議に付託するための合意が形成された。
「明日の最終本会議で、これらの決定事項は正式に条約として採択されます」と、COP15議長のジョアン・パウロ・カポビアンコ氏は述べた。
ドウラーダ(dourada)やピラムターバ(piramutaba)といった大型ナマズ類の生息地を保全し、アマゾン河川の連結性を確保するための取り組みはブラジルが主導した。ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラもアマゾン協力条約機構(OTCA)を通じて参加した。
社会組織WWFブラジルの保全アナリスト、マリアナ・フリアス氏によると、この措置は水生生物多様性全体の保護や地域コミュニティの食料安全保障にも寄与し、アマゾン河川の連結性維持にもつながるという。
「大型ナマズ類は、カワイルカと同様に“指標種”であり、自由に流れる河川を数百キロ移動して生活史を全うする必要があります」(マリアナ・フリアス氏)
今回の戦略には、各国間の研究協力や知識統合、政策の調整、回遊ルートのモニタリング体制の構築、持続可能な漁業生産チェーンの促進、そして地域住民や先住民コミュニティの参加を通じて、対象種の保護を確実にするための措置が盛り込まれている。
マリアナ氏はさらに、今回の決定は各国が淡水域の保全を優先すべきであることを示していると指摘する。
「河川とその生物多様性が脅かされている理由は二つあります。一つは“情報ギャップ”と呼ばれるデータ不足、もう一つは水力発電ダムのような人為的活動による高い環境負荷です」(マリアナ・フリアス氏)
ブラジルが主導または支持した措置には、シロワニ(tubarão-mangona)とウバザメ(tubarão-peregrino)の国際的な集中的保全行動の推進も含まれる。
最終本会議後、移動性野生動物の保全に関する条約(CMS)の保護リストには以下の種が追加される見通しだ。
附属書I(絶滅のおそれのある種)
- オオハシシギ(maçarico-de-bico-torto)
- ヒメハシシギ(maçarico-de-bico-virado)
附属書II(国際的な保全努力を要する種)
- ピンタード(pintado/ナマズ類)
- トゥバラォン・カサォン・コーラ・フィーナ(tubarão cação-cola-fina/サメ類)
- カボクリーニョ・ド・パンタナウ(caboclinho-do-pantanal/鳥類)
また、オオカワウソ(ariranha) と ペトレル類(petréis/grazinas) は両方の附属書に掲載される。
一方、トゥバラォン・カサォン・アンジョ・エスピニョーゾ(tubarão cação-anjo-espinhoso) の附属書IIへの追加提案については、合意形成に至らなかったため、審議継続を可能にする目的でブラジルが提案を取り下げた。
(記事提供/Agência Brasil 28/03/2026 – 13:16配信記事を含む、構成/麻生雅人)




